韓国の保守系最大野党「国民の力」の李俊錫(イ・ジュンソク)代表が北朝鮮政策を担う統一省の廃止を主張するなどして論争を呼んでいる。統一省廃止論には南北協力を目指す文在寅(ムン・ジェイン)政権側が強く反発。李氏の中国批判は自陣営にも波紋を広げている。李氏は議員経験なしに36歳の若さで6月に代表に就任。歯に衣(きぬ)着せぬ発言が若者の共感を呼ぶ一方、経験不足からくる危うさを指摘する声もある。
「記憶に残らず」
李氏は今月9日、ラジオ番組で18に上る韓国の省庁について「他の国より多い」とした上で、「女性家族省または統一省といったものをなくそう」と主張した。「統一をやめようというのではなく、外交と統一の業務が分かれているのは非効率だ」とも説明し、「統一相はいつも記憶に残らないことをしてきた」と揶揄(やゆ)した。