単刀直言

自民・西田昌司参院議員「私を形作った西部邁さん」 戦後の偽善の根幹、明確に整理…雷にうたれた思い

 西部さんを知ったのは、京都府議会議員に初当選した頃の「朝まで生テレビ!」でした。戦争と平和、憲法、原発問題など、きれい事で片付けられがちな戦後日本のタブーや偽善。西部さんは、それらの問題点をすかっと論理的に指摘された。戦後の偽善の根幹が、憲法をはじめ戦後占領体制そのものにあることが明解に整理され、まさに雷にうたれた思いでした。今日の西田昌司が形作られたのは、西部さんとの出会いがあったからだといえます。

 その西部さんが自裁されました。実は、20年前から西部さんの考えは聞いていました。生きるということは死ぬこととセットですから、きれいに死んだからこそよく生きたともいえる。なかなかできないことですがね。ちょっと寂しい気はするけれども、悲しみはありません。一言でいえば「西部さん、お見事! 見事な人生でした」。(原川貴郎) 

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