北朝鮮核実験

核弾頭どこまで小型・軽量化 ミサイル搭載可能へ 「すでに量産段階」の見方も

 さらに、「これまでは前回の実験から3年ぐらい間隔があったが、今年に入り2回目ということは、すでに技術的なめどが立ち、今回は実際にミサイルに搭載できるよう設計し直した、量産型1号を試したのではないか。量産化に入ったことを見せつけるため、近く6回目の実験も行うかもしれない」と予測した。

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 東京工業大学の沢田哲生助教は、声明が「実験の分析の結果、爆発の威力と核物質利用係数などの測定値が計算値と一致するということが実証された」としていることについて、「設計精度が上がったということで、今後は実験しなくても、同じ爆発威力を自信を持って出せるということだ」と警戒した。

 ブースト型核爆弾については「ミサイル発射直前に、核弾頭に詰め込む二重水素、三重水素の量を調整して爆発威力を変えられる特徴がある」という。

 沢田氏は「北朝鮮の声明を額面通りに受け取れば、とんでもない脅威だ」と驚きを隠さない。黒木氏も「北朝鮮は核兵器製造に必要な高濃縮ウランなどをかなり保有しているとみられる。今後は数十個、数百個という規模の量産も可能かもしれない」と警告する。

■「核兵器研究所」声明の主な内容

 (1)朝鮮人民軍戦略軍の火星砲兵部隊が装備した、戦略弾道ロケットに装着できるように標準化、規格化された核弾頭の構造と動作特性、性能と威力を最終的に検討、確認した。

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