舛添知事公私混同疑惑

どの口が言う? あきれた舛添知事のブーメラン語録…「私利私欲へのカネは悪」「横領は牢屋に」

舛添要一氏語録
舛添要一氏語録

 舛添氏をめぐっては、一連の問題や疑惑が持ち上がる以前に政治家の私利私欲、無駄遣いなどを戒めていたことが掘り起こされ、インターネット上や都議会の質疑でやり玉に挙げられている。過去の語録がブーメランのように舞い戻って自身に突き刺さり、政治家としての資質が問われている格好だ。

 「『せっかく大臣になったんだから、ファーストクラスで海外』というさもしい根性が気に食わない」。7日、都議会で代表質問に立った自民都議は、舛添氏の著書「舛添要一39の毒舌」(平成22年発行)にこうした趣旨の記載があることを紹介しながら、「いまの態度と正反対」「悪い冗談としか思えない」と皮肉った。

 舛添氏も「まさに天に唾する行為であり、汗顔の至りであります」と陳謝した。舛添氏はこれまで行政の無駄遣い、政治とカネについて幾度となく物申してきた。

 「都庁の無駄遣いを全部切り詰める。自分の身を清く正したうえで」。11年4月11日投開票の都知事選に出馬した際、産経新聞の取材にこう意気込んだ。

 当時50歳。討論番組への出演などで「若手論客」「気鋭の国際政治学者」の地位を確立させていた。このときは落選したが、13年の参院選で自民党候補として初当選を果たした。

 22年2月に出した「内閣総理大臣増補版-その力量と資質の見極め方」ではこんな政治哲学を披露している。「政治の世界においてカネを使うことそれ自体が悪ではない。政治によって蓄財し、それを私利私欲のために使うから悪なのである」

 厚生労働相時代に社会保険庁の職員らが年金保険料を着服していたことが社会問題化した際には、「横領をやった連中は牢屋に入ってもらう」と厳しい姿勢を打ち出した。

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