話の肖像画

現代アーティスト・小松美羽(3)「世界で戦う」とペイント画に挑戦

いつも「お守りの石」のネックレスをつけている(野村成次撮影)
いつも「お守りの石」のネックレスをつけている(野村成次撮影)

〈平成21年にプロデューサーの高橋紀成氏に見いだされ、仕事やメディアへの露出が一気に増えた。「美しすぎる銅版画家」とも称され、銅版画からペイント画へと活動の場を広げた〉

 私の作品を認めてくれる人とやっと出会えたという感じでした。「美しすぎる…」とか言われることは最初、嫌だったのですが、それがきっかけで美術に興味がなかった人も含めて多くの方に作品を見ていただけるようになったので、今は「キャッチフレーズとしてはいいのかな」と受け止めています。

 ペイント画を始めたのは23年にニューヨークのアート合宿に参加したのがきっかけです。銅版画は何枚も刷ることができますが、ペイント画はその1点だけです。世界で戦うにはペイント画をやらなければと思いました。線を描くのが好きで銅版画を始めましたが、ペイント画でしか表現できない線もありますし、色をつけられることも魅力です。ただ、私はそれまで筆も絵の具も使ったことがなかったので、最初はうまくいきませんでしたし、今も「まだまだだなあ」と思っています。ただ、いろんな方がアドバイスをしてくださるので、勉強の毎日です。

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