岡本かの子、岡本一平夫妻の恋愛のありようは近代日本の夫婦のスケールを超えている。一平は結婚後、かの子が年若い男を愛する自由を与え、3人の若い男が次々に家に同居している。 1970年大阪万博の「太陽の塔」の作者で知られる長男岡本太郎の「一平 かの子」によると「俺はかの子を単なる女房として愛しているのではない。俺の彼女に対する愛情は、もっとずっと深くて大きなものだ」と一平は人に語った。それも愛人の腕の中にいるかの子を一平が見いだした時に言い放った言葉だ。 一平は日本の漫画ジャンルの確立者。大正から昭和にかけて「時の首相の名は知らずとも岡本一平の名を知らぬ者はない」と言われた人だ。 かの子と一平は太郎と、か...
残り945文字(全文:1259文字)
続きを読むには会員登録が必要です
無料会員登録(山陰中央新報IDを取得)すると
付きのデジタル記事が月5本まで読める
ニュースレターで最新情報を受け取れる
プレゼント応募や、クーポンが利用できる