大きな実を付けた「砂丘パパイヤ」の魅力を紹介する浜本喜彦代表=鳥取県北栄町弓原
大きな実を付けた「砂丘パパイヤ」の魅力を紹介する浜本喜彦代表=鳥取県北栄町弓原

 荒廃した砂丘地の有効活用につなげようと、栄養価の高い健康野菜として知られる青パパイアの栽培に取り組む鳥取県北栄町弓原の浜本喜彦さん(69)が23日、入園無料の「砂丘パパイヤふれあい農園」を開設する。収穫体験や試食を通して多くの人に魅力を知ってもらい、地元での消費や栽培仲間が増えることを願う。

 青パパイアは黄色く熟す前に収穫した果実を野菜として利用するもので、豊富な酵素やポリフェノール、抗酸化成分が含まれている。国内では鹿児島以南が主な産地で、近年は本州でも栽培されるようになり、サラダや煮込み料理、天ぷらなどで味わえる。

 140本が植わる農園内には、至る所で収穫に適した15センチ以上の実が付き、来園者は自由に見学できるほか、果実を自分で収穫して市価より安く購入できる。無料の試食提供もある。

 浜本さんは、農家の高齢化に伴って増加する耕作放棄地の再生を通して地域に貢献しようと、浜本ファームを立ち上げて昨春から栽培に挑戦。2年目の今年、26アールをふれあい農園として開放することにした。

 開園日時は11月20日までの毎週金曜、土曜、日曜の午前11時~午後5時。月曜~木曜の来園予約は電話相談で応じる。

 栽培は交配や剪定(せんてい)、摘果といった作業が不要で、浜本さんは「地域の農地を守ろうと第2の人生で栽培にチャレンジする人が増えてくれるとうれしい」と期待を寄せ、「まずは農園に来て砂丘パパイヤのファンになってほしい」と話す。

 来園の問い合わせ、予約先は、電話080(2895)7839。

(井上誉文)