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第136回

(株)エスケーエレクトロニクス 代表取締役社長 石田昌徳氏


FPD向けフォトマスクで首位
プリントエレ分野にも積極展開

2015/9/4

(株)エスケーエレクトロニクス 代表取締役社長 石田昌徳氏
 (株)エスケーエレクトロニクス(京都市上京区東堀川通リ一条上ル竪富田町436-2、Tel.075-441-2333)は、2001年に前身の(株)写真化学(京都市中京区)からエレクトロニクス事業部門を分割し、設立したFPD向けフォトマスクメーカー。写真化学は1868(明治元)年に石田旭山印刷所として銅版彫刻印刷を開始したのが事業の始まり。写真化学で長年培われてきた高い技術をベースに、エスケーエレクトロニクスも業界で大きな存在感を放っている。代表取締役社長の石田昌徳氏に話を伺った。

―― ご略歴から。
 石田 京都で生まれ育ち、同志社大学の商学部を卒業後、写真化学から分社独立した大日本スクリーン製造(現SCREENホールディングス)に入社し、営業、経理、財務などに5年間従事した。その後、写真化学の企画部門を経て、エスケーエレクトロニクスに入り、台湾拠点の立ち上げや営業の統括などを担当し、11年10月に代表取締役社長に就任した。

―― 製品ならびに直近の状況は。
 石田 フラットパネルディスプレー(FPD)向けのフォトマスクをメーンに展開しており、フォトマスク市場ではトップシェアを持つ。今期(15年9月期)は中小型パネルの開発に若干の停滞感はあるが、4Kテレビなどの伸びを受けて大型パネルの開発および量産が堅調であり、15年9月期通期は売上高が前期比ほぼ横ばいの195億円を計画している。

―― 生産拠点は。
 石田 国内では京都と滋賀、海外では台湾に工場を持つ。京都工場と台湾工場は第8世代パネル用フォトマスクまで対応でき、滋賀工場では第10世代などの超大型フォトマスクの量産に対応している。15年9月期の設備投資は22億円(15年8月現在14億円)を計画しており、高精細化対応を中心に全体の底上げを図っている。
 16年9月期以降の投資については慎重に考えているが、中国で液晶パネルの新工場計画が次々と発表されるなど、ポジティブな話も出てきていることから、必要なところにはきちんと投資していく方針だ。

―― 人材面でのお考えは。
 石田 全社員278人のうち半数が技術者であり、技術開発に関して高い比重を置いている。また、契約社員から正社員への登用や定年後の再雇用も積極的に進めており、技術継承にも力を入れている。今後は女性労働力の活用も進めていきたいと考えており、現在、女性社員比率は10%程度だが、中長期的にはこれを20~30%まで引き上げていきたい。

―― 新たな取り組みも進めておられますね。
 石田 12年よりデジタルマイクロスコープならびに微生物検査における細菌数などを自動計測できるコロニーカウンターの販売を開始。また、14年より各種オフセット印刷向けのガラスドライエッチング版の販売を始めた。うちドライエッチング版に関しては、長年培ってきた大型フォトマスクのノウハウを応用することで、ニーズの高い大型かつ高精細な印刷版を実現でき、今後の市場拡大が期待されるプリンテッド・エレクトロニクス向けでの展開を進めている。

―― 今後の方針を。
 石田 FPDパネル市場は東アジアに集中しており、当社製品も多くの企業で採用していただいている。直近は高精細化や能力増強のための設備投資が増えつつあり、特に中国市場が活発となっており、当社としてもしっかりと対応していきたい。
 一方、新規事業の育成も進めていく方針であり、先に述べたような分野以外にもヘルスケア分野への展開も進めている。その下準備として14年10月に第2種医療機器製造販売業許可を取得しており、今後は他社との連携や協業などにもオープンな体制をとりながら事業の拡大を進めていきたいと思う。


(聞き手・本紙編集部)
(本紙2015年9月3日号8面 掲載)

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