タワマンの定義とは?タワマンに住むメリットや注意点を解説!

タワマン(タワーマンション)の定義とは?

都心にあるような、ほかの建物と比べて際立って高いマンションは、よく「タワマン」と呼ばれます。数あるマンションのうち、特にどのような建物を指してタワマンと呼ぶのか分からないという方もいるのではないでしょうか?

厳密にはタワマンを定義する法令は存在しませんが、一般的には20階以上の超高層マンションを指す傾向にあります。これは、60mを超える高さの建物を指して「超高層建築物」という言葉が使われ、この定義をタワマンにも適用することが一般的になっているためです。マンションの階高は一般に3m程度であることを踏まえると、20階以上の建物がタワマンの条件を満たすということが分かります。

タワマンには、低層マンションにはないさまざまな魅力があります。今回は、タワマンを購入することにどのようなメリットがあるのか、また物件選びの注意点についてご紹介していきます。

タワマン(タワーマンション)ならではのメリットとは

タワマンのおおまかな定義が分かったものの、実際にタワマンに住むことにはどのようなメリットがあるのか気になる方もいるのではないでしょうか?タワマン暮らしには、ステータスの象徴という文脈を超えた、さまざまな魅力が存在します。以下で詳しく見ていきましょう。

眺望がよい

タワマン最大の特長はやはり、建物の高さを生かした景色を見られることです。部屋によっては大きな窓が取り付けられている部屋もあり、夜景や、特に湾岸エリアではオーシャンビューを楽しむことができます。部屋の位置や階数によって見える景色が異なるため、購入前にどのような景色を見られるのか確認しておくとよいでしょう。

また、タワマンの高層階ではカーテンを広げたままでも窓から室内を覗かれる心配がほとんどなく、プライバシーを守りながら開放的な眺めを楽しめるのも魅力の1つです。

共用施設・サービスが充実している

タワマンには、共用部が充実している物件もあります。タワマンの共用部に設けられることがある施設としては、フィットネスジムやバーラウンジ、ライブラリー、キッズルーム、会議室、パーティールームなどが挙げられ、住民が自由に利用できます。最近では、コワーキングスペースが併設された物件もあり、近年広がったリモートワークもマンション内で対応が可能です。タワマン選びに迷っている方は、共用施設の充実度にも注目してみるとよいでしょう。

また、多くのタワマンは24時間ごみ出しが可能です。地上階のごみステーションに加え、各階にごみ置き場があるタワマンもあり、ごみを捨てるために1階に降りる必要がありません。24時間いつでもごみを出せるため、ごみ出しの曜日や時間帯を気にする必要がないのが便利です。

虫の侵入が少ない

タワマンは虫が侵入しにくいという特長もあります。なぜなら、地表の虫が飛べる高さには限界があるほか、建物が気密化されており、外からの虫の侵入を防ぎやすいためです。一戸建てや低層階での夏のお悩みの1つでもある蚊も、高層階には自力で飛んでこられません。ですが、エレベーターなどに侵入して高層階に侵入することはあります。ただし、蚊が高層階にたどり着いたとしても、生き続けたり繁殖したりするケースはあまり見られません。

セキュリティが厳重である

タワマンは厳重なセキュリティが設けられていることが多く、防犯面でも安心です。エントランスに2重のオートロックや防犯カメラを多数設置しているような物件も存在します。

また、消防法施行規則による防災センターの設置義務のほか、「有人セキュリティ」を導入している物件もあります。エントランスにコンシェルジュが常駐していたり、定期的に管理人による見回りが行われていたりすることで、安心して生活ができるのです。コンシェルジュサービスでは、防犯だけでなく、配送物の受け取りを代行してくれることもあります。

利便性が高い

タワマンが建つのは、商業施設や医療施設が充実しているエリアであることがほとんどです。なかでも、商業地域や準工業地域が再開発されたエリアは、特に周辺環境の利便性が高い傾向にあります。さらに、タワマンの敷地内にコンビニやスーパーが入る場合もあり、ちょっとした買い物ならマンション内で済ませることも可能です。

こうした立地はもちろん交通の便もよく、駅近や駅直結型のタワマンもあるため、通勤・通学もスムーズになるでしょう。

「物件選びはエリア選びから」とよくいわれますが、東京都内でタワマンを探すなら、特に利便性が高く、タワマンも複数建っている「湾岸エリア」がおすすめです。湾岸エリアは再開発により多くのタワマンが建設され、周辺環境も整備されています。また、湾岸エリアは東京都内のなかでも都心に比較的近く、公共交通機関も充実しているので、都内各所へのアクセスがしやすいのも特長です。

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建物周辺にスペースが確保されている

多くの大規模タワーマンションでは、公開空地を設けています。誰でも自由に利用できる公開空地を設けることで、タワマンを建設する際に容積率が緩和されるというメリットがあるためです。容積率とは、敷地面積に対しての延べ床面積のことで、容積率によって、建物のフロアあたりの床面積と階数が決まります。

タワマンに設けられる公開空地には、通路や広場、植栽などが整備されているものが多いほか、商業施設とペデストリアンデッキで接続している「商業施設一体型」のタワマンや、駅と直結しているタワマンも存在します。

低層階なら比較的リーズナブルな価格

高ステータスなイメージを持たれるタワマンですが、低層階なら高層階に比べて比較的安価な価格帯から購入できる場合があります。というのも、タワマンにおいては眺望や採光のよさといった、階数の高さによる付加価値が非常に大きいためです。これが、高層階になるにつれて分譲価格や賃料が高くなる要因となっています。

このほかに低層階の物件が狙い目である理由としては、税負担の軽減も挙げられます。2017年の税制改正によって、階数ごとの固定資産税は、階数が高い物件ほど税率が高くなる形に変更されました。したがって低層階であるほど高層階に比べて税率は低く、金銭的負担が少なくなっています。

タワマン(タワーマンション)に住む際の注意点

これまでタワマンならではのメリットをお伝えしてきましたが、タワマンに住む前に知っておくとよい注意点もあります。住んでから後悔することのないように、注意点をあらかじめ知っておき、備えておくことも重要です。ここでは、どのような注意点があるのかご紹介します。

洗濯物を外に干せない

タワマンでは、洗濯物を外に出せないルールになっている場合があります。特に高層階では、ものが落下した際の危険性が高く、地表よりも強い風が吹くため、洗濯物が飛ばされてしまう恐れがあります。高層階や低層階を問わず、景観の観点から洗濯物をベランダに干すことを禁止しているタワマンもあるので、よく確認しましょう。

しかし、乾燥機や浴室乾燥機などを使用すれば、問題なく洗濯物を乾かすことができますし、洗濯物を干してもよいという物件もあります。

混雑時エレベーターの待ち時間が長い

タワマンは、住戸数が多いため、朝の通勤・通学の時間帯になるとエレベーターは混雑する傾向にあります。待ち時間が長かったり、各階で停止して地上に降りるまでに時間がかかってしまったりすることもあります。

近年では、混雑を避けるためエレベーターごとに低層階用、中層階用、高層階用など、停止する階数をあらかじめ分ける物件や、混雑しないよう多めにエレベーターが用意された物件が増えています。通勤・通学時に時間がない方は、このような対策がなされた物件もおすすめです。

災害に備える必要がある

タワマンでは、通常の住宅よりも災害時の対策を入念に行っておくことが必要です。たとえば、タワマンで停電や断水が起きると、エレベーターを使用できなくなります。すると、食料や水の確保のために、階段を使って地上と部屋を行き来せざるを得なくなってしまうのです。階段を上り下りする負担は、高層階ほど大きくなるでしょう。このような事態に備えて、普段から十分な量の食料や水の備蓄をしておくことが大切です。

また、タワマンは地震の揺れを大きく感じやすい傾向にあります。地震による地面の揺れと建物の揺れが共振するので、特に上層階では揺れを大きく感じることもあります。上層階に住む方は、家具や家電の転倒に備え配置の注意や転倒防止の対策をしておくと安心でしょう。

なお、タワマン本体の耐震性については、建設時に厳しい条件が課されていることから、建物自体は非常に壊れにくく造られていることがほとんどです。しかし、このような地震災害に備えて「免震」や「制震」構造のタワマンを選ぶのがおすすめです。免振とは、地震の揺れを建物に直接与えないように工夫した構造で、制震とは、地震の揺れを吸収してくれる装置を設けた構造です。タワマンを選ぶ際には、どのような地震対策が施されているのか確認しましょう。

後悔のないタワマン(タワーマンション)選びをするには?

今回は、タワマンの定義とメリット、さらに注意点についてご紹介しました。タワマンは、高さがあることによる眺望のよさや、住戸数の多さによるサービスの充実度といった魅力が多くあります。一方で、建物が高く、多くの世帯が入居しているからこその注意点もいくつかご紹介しました。後悔のない物件選びをするためには、ご紹介した注意点も把握しておくことが大切です。

また、本記事内で触れたように、近年湾岸エリアでの再開発が進み、多くのタワマンが建設されています。湾岸エリアは都心へのアクセスがよく、周辺環境が整っており、子育てもしやすく住みやすい街として人気です。そのため、既に数多くの物件が取引されています。

三井のリハウスでは湾岸エリアをはじめ、多くのタワマンを取り扱っています。タワマンの購入を検討中の方は、ぜひ一度マンション検索をしてみてはいかがでしょうか?

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三上隆太郎

株式会社MKM 代表取締役
大手ハウスメーカーにて注文住宅の受注営業、家業の建設会社では職人として従事。個人向け不動産コンサルティング会社のコンサルタントやインスペクターを経験し中古+リノベーションのフランチャイズ展開、資格の予備校にて宅地建物取引業法専属講師など、不動産業界に幅広く従事。
https://mkm-escrow.com/