空は青く、空気は冷たくも澄みわたる、2015年1月8日(16:30~18:00)に、明治記念館、曙の間において日本水晶デバイス工業会の2015年新春賀詞交歓会が開催されました。2015年の水晶デバイス需要拡大に期待を込め、108名(正会員10社26名、賛助会員32社70名、外部9名、報道3名)と多くの参加者が集い、新春ムードが高まりました。
また、経済産業省からは、商務情報政策局デバイス産業戦略室長宮﨑貴哉様 並びに 経済産業省産業技術環境局国際電気標準課課長和泉章様より、広い視野からの政策・展望及び励ましのお言葉を頂戴し、懇親の輪が広がりました。


会場風景 会場風景 式次第
会場風景 会場風景 式次第

代表者挨拶

竹内敏晃長 (日本電波工業株式会社 代表取締役会長兼社長)

竹内会長
竹内会長

まず、新春のご挨拶を申し上げます。明けましておめでとうございます。新しい年を迎えと申しましても急に状況が変わる訳ではなく、いよいよ第4クォータに突入したというのがビジネスマンの感覚だと思います。そのような中、当水晶デバイス工業会を振り返ってみますと、かつては沢山のメンバがおりましたが、主要なメーカが何社か抜けました。しかし、残ったメンバでも、技術的な問題などには協力して対応していくのは当然のことと考えております。先日iPS細胞の山中新谷伸弥先生の講演で、VW、ビジョンとハードワーキングが大切で、万能細胞を創るという大きなビジョンにより研究室に優秀な学生が集まり成功したとの話をうかがいました。では、水晶デバイス業界のビジョンは何か。IEC TC49のスコープでは Frequency Control and Selection(周波数の選択・制御)とあり、もし水晶デバイスが無ければこの生活は石器時代に戻ってしまう、スマホや自動車も使えず、今ここに煌々と灯っている電気すらコントロールできなくなる。このような付加価値を従来よりも、意識しなければならない。その付加価値を大事にした仕事をしていくことが会員企業に求められていると考えます。これにより、顧客も安定した供給を受けられる、そのような年にしていきたいと思います。今年の干支は羊年で実は私も年男ですが、辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、と申します。羊は辛抱の年で今年良く辛抱すれば来年は良いことあると思っていますので、頑張ろうと考えております。どうぞQIAJの活動に関して皆様のお力添えを頂戴したいと思います。最後に、水晶デバイス会社及び関連企業の益々の発展、またここにお集まりの皆様、ご家族のご健勝とご多幸を祈念して年始の挨拶とさせていただきます。

来賓挨拶

経済産業省 商務情報政策局
デバイス産業戦略室長 宮﨑貴哉様

経済産業省 宮﨑貴哉様
経済産業省 宮﨑貴哉様

昨年を振り返りますと、一昨年よりは昨年の方が景気は良くなってきていると思います。もちろん巷で成長の実感がわかないという声は聴かれますが、数字だけを見れば全体に雇用あるいは企業の業績を含めて良くなっているのは間違いないと思います。昨年末、阿部政権が再任され、今年は成長軌道というか高循環に入りかけた芽生えを力強いものにしていくために、政府はもちろん企業の皆様にも是非ご奮闘いただきたいと思います。昨年半ばからから急激に、「インダストリ4.0」「インダストリアルインターネット」「IoT」「サイバーフィジカルシステム」などの言葉が多く使われるようになりました。要すれば今まではコスト削減などに使われたIT技術が進化し、社会システムの中でセンサなどからあらゆるデータを得て、そのビッグデータを解析し、そこからインテリジェンスを抽出し、それを使ってもう一度機器を正用し、さらに情報をとってフィードバックするというようなことが、具体的なステムとして構想されてきています。このような新しい社会システムいわゆるIoT時代が到来してきていることを強く実感しますが、その内容はスパコンであれセンサであれ、電子デバイスの塊です。先ほどの会長のお話しの通り、デバイス無では何も動かない、生活できないということでそれをコントロールしているのは皆様が供給している水晶デバイスなど制御機器です。よって制御機器・デバイスの市場のポテンシャルは大きくなっていくと考えます。将来あらゆる機器にセンサなどデバイスが具備され、モニタリングされる日が来るかもしれません。そのような中、これからでてくる新しい市場に是非チャレンジし、皆様の製品シェアあるいは経済規模などを増やしていっていただくことを、僭越ではありますが強く期待するものであります。経済産業も昨年の総選挙でやや予算編成や税制の仕事が後ろ倒しになっていますが、来週にかけて閣議決定がされ、月末には新しい政策メニューが出揃ってきます。こういったものを情報提供させていただきますので、補助金、税制など積極的にご活用いただき、是非本年が業界の皆様にとって稔りあるものになることを祈念いたしまして、私からのご挨拶とさせていただきます。

経済産業省 産業技術環境局
国際電気標準課課長 和泉 章様

経済産業省 和泉 章様
経済産業省 和泉 章様

私の方からまず、昨年11月に東京国際フォーラムで開催されたIEC東京大会について御礼申し上げます。15年ぶりの日本開催となり、77ヵ国から2,600名の出席で大変大きな大会となりましたし、日本の国際標準化にむけた取り組みを大いにアピールする大変良い機会となりました。今年はその成果を踏まえ、さらに国際標準化にむけた取り組みを強化していくということで様々な政策を展開していきたいと考えております。IEC大会を見ましても、昨今は技術・産業の融合が進んでいると感じます。過去ほど部品・製品の技術が分けられてそれぞれ別ということでなく、より幅広いものを見ていかなければならない、さらには標準化と言いましても、製品の標準化と、サービスあるいは機能安全化など新しい取り組みの標準化が複合化していくという時代になっています。こちらの業界におきましても中心となる国際標準化の活動に加え、ぜひ幅広い目で業界をご覧いただき、様々な標準化に取り組んでいただければありがたいと思います。昨年7月から国際電気標準課となり、標準化ということでは、こちらの業界直に担当となりましたので、何かございましたら私の方にお話をいただければありがたいと思います。私、この担当は2回目となりますので、以前に増しまして、いろいろな形で皆様のお役に立ちたいと思っていますので、今年1年是非よろしくお願い申し上げます。

乾杯挨拶

長谷川宗平副会長 (株式会社大真空 代表取締役社長)

長谷川副会長
長谷川副会長

いつもQIAJにご協力いただきましてありがとうございます。また、年始の大変お忙しい中この賀詞交歓会にご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
今年の十干十二(じっかん・じゅうにし)は乙・羊(きのと・ひつじ)です。乙の意味は「改革や新しいことをやろうとしても抵抗困難があるが、整えていき力強い生命力で実行していく」、羊の意味は「要、不要なものを分別して次の段階に行く」ということです。全体では「今年は困難を乗り越え、自信を持って着実に事を進めて成果を得ることが出来る年」ということですので、私もそのようにしていきたいと思います。60年前の羊年、昭和30年は戦後10年で世の中が落ち着いてきた時期です。自由民主党が結成されるなど、昨年から今年にも似たように思います。また30年の後半には産業界は神武景気と呼ばれる好景気となり、技術の革新が進みトランジスタラジオや電気釜が発売されるなど、経済活動は一層活発になったということです。その60年後の今年、そのような年になっていけば良いなと、ご紹介させていただきました。

乾杯 !!
乾杯 !!

では、当業界の益々の発展、会員各社のご隆盛、
本日ここにご出席いただきました皆様のご健勝を祈念して、
乾杯!

中締め挨拶

若尾富士男理事 (リバーエレテック株式会社 代表取締役社長)

若尾理事
若尾理事

当社は昔、日本電子機械工業会に所属しており、私はLCR部会に出ておりました。LCR部会は課長・部長クラスの出席者が多く、確か神田であったかと思います。途中から水晶デバイス工業会に入会しましたが、当時事務所は港区のアメリカ大使館の横の日本自転車会館で、理事会に出席しますとオーナー社長がほとんどで立派な方が多く、また世界シェアも今より高く、やはり世界の冠たるものだと感心しました。しかし、だんだん大手企業が入会し、事務所も新宿2丁目の成信ビルに移り活動していましたが、コンプライアンスなど大企業とは考え方の差異もある中、大手企業の退会などが続き、今は高田馬場の新陽ビルへと移り活動しております。しかし、まだこのように多くの方に支援していただいておりますので、会員各位のご協力をいただきながら業界の冠たるところを世間の皆様にさらに認めていただくよう、もっともっと良い仕事をしてきたいと思います。それでは、日本水晶デバイス工業会の益々の隆盛、会員会社の益々の発展を祈念して一本締めで中締めとしたいと思います、よー!

(日本水晶デバイス工業会 事務局)