ルーヴルとパレ・ロワイヤルの間に、突如現れたガラス張りのキューブ

  • 文:髙田昌枝(パリ支局長)

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PARIS パリ/フランス

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いかにもパリらしい建物を映し出すガラスのキューブ。どこまでが本当で、どこまでが鏡像なのか? 見る角度によって変化する街の姿が目を楽しませてくれる。広告塔になりがちな工事現場に新風が。Photographs by Olivier Bardina

リヴォリ通りを挟んだルーヴル美術館の向かいで、数年前から大改修工事が続いている。その工事中の建物に隣接するパレ・ロワイヤル広場に10月末、ガラス張りのキューブが登場した。

ルーヴル宮の壁が果てしなく連なるように見えたり、建物が分断されているように見えたり、とこのキューブが面白い効果を生んでいる。工事中の建物には、カルティエ現代アート財団が2025年に移転してくる予定。実はこのアイデアは、同財団の建築を担当するジャン・ヌーヴェルによるもので、工事のための施設をスマートに隠すアイデアだという。周囲の建物を映し出すトロンプ・ルイユ(騙し絵)は、しばらくパリジャンの目を楽しませてくれそうだ。

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この写真を見ただけで、どの場所をどこから見たかがわかったあなたは、かなりのパリ通。

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※この記事はPen 2023年2月号より再編集した記事です。