ドラマ&映画 カテゴリ
(更新: ORICON NEWS

ブスにも美人にもなれる、平岩紙の高い汎用性

 朝の連ドラ『とと姉ちゃん』(NHK総合)では、ピエール瀧演じる弁当屋の大将の妻&元AKB48・川栄李奈の母親役。そして「ファブリーズ」のCMでは、松岡修造はじめ汗臭い男一家の母として、すっかり“日本の母”として定着した感もある女優・平岩紙。一方、ネットでは「ファブリーズのお母さんはブスか? ブスじゃないのか?」という失礼な“顔面論争”まで巻き起こすほど。格段と知名度も上がった平岩紙だが、彼女の魅力はどこに秘められているのだろうか?

“母”イメージ定着も、「大人計画」出身らしくコミカルからシリアスまで

 平岩は、宮藤官九郎、阿部サダヲ、荒川良々など、個性的なメンツが集うことで知られる劇団「大人計画」出身。そう考えれば、「あ〜なるほどね〜」と納得する向きもあろうし、実際“大人計画っぽい”コミカルな役を演じることが多いようで、『ゲゲゲの女房』(NHK総合)、『独身貴族』(フジテレビ系)、『木更津キャッツアイ』(TBS系)などでは、ポワ〜ンとした掴みどころのない雰囲気で独特の存在感を醸し出している。同時に、『相棒』(テレビ朝日系)では人工知能に愛情を注ぐ科学者役でシリアスな演技を見せるなど、なかなか振り幅は広い。

 また、『マイガール』(テレビ朝日系)や『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系)、現在放送中の『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系)では母親役を演じ、すっかり“母”のイメージが定着している平岩。女優デビューは2000年で、現在36歳、女優としては中堅といったところだが、“日本の母”としてはまだ若い気がしないでもない。

“ブスと美人の境界線上”にいることで広がる、演技の“振り幅”

 「今、30代半ばすぎの女優で、平岩さんほど“リアリティ”のある妻や母を演じられる人物はいないんじゃないですか? 同世代では蛯原(友里)さん、仲間(由紀恵)さん、田中麗奈さんなどがいますが、やっぱり彼女たちは、奥さん・お母さんである前に“美しい女性”なんですよ。その点平岩さんは、実際にスーパーの買い物袋にネギを入れてそうですから(笑)」(ドラマ制作会社スタッフ)

 いわゆる、“現実にいそう感”がウリの平岩。そこで持ち上がってきたのが、先述の「平岩紙はブスかブスじゃないか?」という“顔面論争”だ。ネットでは「ドストライク!」「可愛い」という意見もあれば、反対の意見もある。さらに、ブスだけど可愛い=“ブスかわ”説もあり、人によって平岩はブスにも美人にも見えるという、まさに“ブスと美人の境界線上”にいるということらしい。しかし女優としては、視聴者が勝手に女優としての“振り幅”を広げてくれるという、ある意味で最高のポジションにいると言ってもいいのではないだろうか?

修造の熱血演技にも引けを取らない“温度の低い”演技で松本人志からもラブコール

 「平岩さんと言えば、やはり『ファブリーズ』のCMでのお母さん役が代名詞。このCMの前作は、お父さん役はピエール瀧さん、お母さんは西田尚美さんが演じていました。西田さんもお母さん役が多いですし、何よりも美人。CMもハマり役だった。そこに今度は、熱い演技の松岡さんと“温度の低い”平岩さんに交代。正直、当初はどうかな?とも思いましたが、子どもたちの洗濯物に“クサ〜”とやってる姿にはリアリティがあって、あざとさがない。あの自然な“普通っぽさ”は貴重ですね」(前出・スタッフ)

 平岩はかつて、『松本人志のコント MHK』(NHK総合)でコントに挑戦したこともある。コント慣れした女芸人が大勢いるにも関わらず、松本の妻役として抜擢されたのだ。インテリ系から庶民派のお母さん、ちょっとぶっ飛んだお嬢様、そしてブスキャラ、さらにはコントまで、自然に無理なく演じ切ってしまう平岩紙の“キャラ幅”は、今後もますます広がっていくことであろう。

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索