俳優の杉咲花（26）、桑名桃季（10）が3月1日、都内で行われた映画『52ヘルツのクジラたち』の初日舞台あいさつに登壇し、撮影を通して仲を深めたことを明かした。

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　桑野は撮影を振り返り「楽しかったことは、現場で皆さんがすごい優しくしてくれたので毎回現場に行くことが楽しかったです」とにっこり。「僕、しゃべれない役なので表情やしぐさで気持ちを伝えるのが難しかったです」と語った。

　杉咲は、桑名との撮影について「（撮影で）大分に行った日にルールを作ろうと。桃季は『思ったことを何でも言いたい』って言ってくれて。私からは『毎日朝あったときにハグするのはどう？』って提案したら『いいよ』って言ってくれたので、続けていました」と明かした。さらに「『敬語やめてもいいよ。花って呼んでもいいよ』って言ったら『それはできないです』」と断られたそう。

　しかし、撮影を続ける中で「『花って呼んでいい？』って聞いてくれた日があって。敬語も気づいたら外れていたんです」と変化があったという。「一緒に過ごした時間が心を解放してくれたんだなと思うと、うれしいです」とほほ笑んだ。

　本作は、「2021年本屋大賞」を受賞した、町田そのこの同名小説（中央公論新社）が原作。ほかのクジラが聞き取れない高い周波数（52ヘルツ）で鳴くため、たくさんの仲間がいるはずなのに、何も届かない、何も届けられない孤独を表している。

　自分の人生を家族に搾取されてきた三島貴瑚（杉咲）は、ある痛みを抱えて海辺の街に越してきた。そこで母親から「ムシ」と呼ばれる、声を発することのできない少年（桑名）と出会う。愛を欲し、誰にも届かない声で泣く孤独な魂たちの出会いが生む、切なる愛の物語。

　イベントには、志尊淳（28）、小野花梨（25）、宮沢氷魚（29）、成島出監督も出席した。

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