歌手で俳優の福山雅治が19日、都内で行われた映画『FUKUYAMA MASAHARU LIVE FILM 言霊の幸わう夏@NIPPON BUDOKAN 2023』全国公開初日舞台あいさつに登壇した。

【写真】その他の写真を見る

　2日前に、司会の荘口彰久アナと新宿の映画館で鑑賞したという福山は「スカスカでした！」と自虐。荘口アナが「平日の夕方なので…スカスカではなかった、いましたよ！」と焦りながら補足。「ごめん、ごめん。（観客は）いたいた、ほとんど自社買い（笑）でもきょうはたくさん入っていて安心しました」と冒頭から軽妙トークで会場の笑いを誘った。

　今作は、福山とファンにとって、3年半もの間コロナ禍で長く制限されていた声出しが、解除されてから初のライブを収録。福山が監督として、ライブの総合演出、映像、音の全てを監修し、「ライブを超えたライブ体験」を目指して制作された。映画ならではのストーリー性も盛り込まれており、随所に故郷・長崎の美しい実景のインサートやCG演出も加えて、“ライブの理想像”を追求した“映画作品”に仕上がっている。

　自らが音源や映像を編集し、「僕自身の主観・客観。観ていてほしいというものを追求」したという福山。「オーディエンスの盛り上がりがほしいところは足してます。追いオーディエンス（笑）本当はもっとほしいってところは足してます」とこだわりも。

　最初はライブ映画自体に懐疑的だったそうだが「最悪『公開されなくてもいい。撮るだけ撮らせてください』と熱意をもってくれたので、撮るだけ撮るなら資料にもなるしいいかな、と」と回想しながら「僕のしつこさに付き合ってくださったスタッフのみなさんのおかげで出来上がったという経緯ですね。監督の名前を背負わせてくれた」と周囲に感謝した。

　挑戦を振り返り「得るものばかりでした。もっとこうすればいいんだな、こうパフォーマンスすれば、もっとこうなるんだな、ああしたい、こうしたいがより増えた」と手応え。「今までもやってきたつもりではあるけどもっとやっていいんだ、と。今年が2024年、2025年は（デビュー）35周年を迎える年になっていきます。今年ツアーをやって35周年、当然大きなことをやりたい。その時にまたこういった作品を作れたらいいな、と思うんですけど、そのためには“興行収入”。僕ひとりでは限界があります。おひとりおひとり、お誘い合わせの上、結果を連れてきていただけると」と力を込めてアピールしていた。

　この日は作中で少年期の福山を演じる柊木陽太も同席。柊木は福山主演による日曜劇場『ラストマン―全盲の捜査官―』で福山演じる皆実広見の少年期を演じた柊木も参加した。