俳優の草なぎ剛が主演を務めるシス・カンパニー公演『シラの恋文』の東京公演が、あす7日に日本青年館ホールで幕を開ける。

【写真】その他の写真を見る

　戯曲にも描かれ、剣豪としても知られた17世紀の実在の人物「シラノ・ド・ベルジュラック」に着想を得て綴られた劇作家・北村想氏のオリジナル戯曲。寺十吾氏が演出を手がけ、草なぎを筆頭に、大原櫻子、工藤阿須加、鈴木浩介、西尾まり、明星真由美、中井千聖、宮下雄也、田山涼成、そして、段田安則という盤石の布陣で、“輪廻転生の恋物語”を届ける。

　長いけいこ期間、京都公演、福岡公演を経て、キャスト・スタッフ、そして各地の観客一緒に練り上げてきた作品が、ついに新春の東京に登場する。28日まで開催。

■草なぎ剛　メッセージ

昨年12月に京都、福岡で上演を重ねてきました。各地のお客様の反応に、「僕たちは良い舞台をやっているば」という大きな手ごたえが毎日あって、やっぱり舞台はお客様に来ていただいて初めて完成するものだ、ということを日々感じていました。

物語自体は、近未来の架空の世界で、輪廻転生や宇宙的な大きな話が北村想さん独特のセリフの中に具現化されていて、不思議な浮遊感がありますね。これは頭で考える戯曲ではなく心で感じる戯曲かな、と思っています。ただ、つかみどころがない話かと思いきや、とても現実味を帯びた胸がザワザワするシチュエーションも散りばめられていて、毎回ハッとさせられるんです。コロナ禍を経験してきた今、何気なく過ごしている日常も決して当たり前のことではなく、実は奇跡的なことなのだと、この作品を通して、改めて実感しているところです。

いよいよ1月7日から東京公演です。京都、福岡を通して、役者、スタッフとのチームワークもどんどん高まっていて、東京公演はさらに進化した最高の舞台をお届けできると思います。この作品のシンプルでありながら奥深い魅力を皆さんに感じ取っていただけたら嬉しいですね。是非期待していてください！