アニメ&ゲーム カテゴリ
ORICON NEWS

宮崎吾朗氏、圧倒的な『君たちはどう生きるか』にぼやき「誰も後に続けない」

 スタジオジブリの宮崎吾朗氏が17日、東京・三鷹の森ジブリ美術館であす18日から始まる新企画展示「君たちはどう生きるか」展の内覧会に出席。今年7月より劇場公開中の宮崎駿(※崎=たつさき)監督による映画『君たちはどう生きるか』について、「こんなものを作られたら、もう誰も後に続けない」と胸中を明かした。

映画『君たちはどう生きるか』展内覧会に登場した宮崎吾朗氏 (C)ORICON NewS inc.

映画『君たちはどう生きるか』展内覧会に登場した宮崎吾朗氏 (C)ORICON NewS inc.

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 宮崎駿監督とは親子でもあり、自身も映画監督として作品を発表している吾朗氏は「スタジオジブリからこの次の作品を作れと言われたら、『嫌だ』って言いますよ。『君たちはどう生きる』に続くような作品はなかなか作れない。とんでもないものを置いていってくれた」と、ぼやき混じり。

 「普通の人には思いつかないアイデア。何でインコが出てくるのかわからない。それを思いつくのが宮崎駿なんだと思った。主人公の眞人のような暗い少年だったんだろうな、と重い影を見る気がしました」と感想を語った。

また、「手描きであれだけ密度の濃い作画をされたら…」と、いまや絶滅危惧種ともいえる、100%紙に鉛筆や絵の具で絵を描いた“手描きアニメーション”にも圧倒されたという。

「最近は、もちろん手で絵を描いてはいるんだけど、タブレットやパソコンといったデジタル機材を使用した作画や美術が主流になっている。『君たちはどう生きるか』では、デスクに5,6年にわたって貼ってあって、紫外線を浴び、タバコの煙でいぶされて紙が真っ黄色になった絵そのものがある」と、制作過程において描かれた実在する“絵”を集めて、純粋に展示する今回の企画展を思い至ったと話した。

 同展では、宮崎駿監督が映画の構想段階に描いた習作から制作にあたって描いたイメージボード、設定画を1点1点、額に入れて、まさに絵画展のように展示。「映画が上映中ということもあり、まだ作品について語れるほど時間が経っていない。制作にかかわった人も生々しい記憶がある段階で第三者が説明をつけるのははばかられる」(吾朗氏)と言った理由から、解説文などは省いて、「純粋に絵そのものを見てもらうことに注力した」と説明していた。

 今回の展示を見た宮崎駿監督のリアクションについて吾朗氏は「特に何も言わなかったんで、きょうのところは良かったのかな。『悪夢がよみがえる』と言ってました」と、伝えた。

 あすからの第一部「イメージボード編」は来年(2024年)5 月まで開催予定。第二部「レイアウト編」(24年5月〜)、第三部「背景美術編」(24年11月〜)と、3期にわたり展示内容を入れ替えて公開する予定。なお三鷹の森ジブリ美術館は、日時指定の予約制。チケットは毎月10日に「ローチケ」にて発売。

>このニュースの流れをチェック

  1. 1. 宮崎吾朗氏、圧倒的な『君たちはどう生きるか』にぼやき「誰も後に続けない」
  2. 2. 三鷹の森ジブリ美術館の「君たちはどう生きるか」展、5・25より第二部レイアウト編へ

関連写真

  • 映画『君たちはどう生きるか』展内覧会に登場した宮崎吾朗氏 (C)ORICON NewS inc.
  • 映画『君たちはどう生きるか』展 (C)2023 Studio Ghibli (C)Museo d'Arte Ghibli (C)ORICON NewS inc.
  • 映画『君たちはどう生きるか』展(C)2023 Studio Ghibli (C)Museo d'Arte Ghibli  (C)ORICON NewS inc.
  • 映画『君たちはどう生きるか』展(C)2023 Studio Ghibli (C)Museo d'Arte Ghibli  (C)ORICON NewS inc.
  • 映画『君たちはどう生きるか』展(C)2023 Studio Ghibli (C)Museo d'Arte Ghibli  (C)ORICON NewS inc.

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

 を検索