ロックバンド・RADWIMPSの野田洋次郎（37）が25日、都内で行われた新海誠監督（49）の新作アニメーション映画『すずめの戸締まり』（11月11日公開）完成報告会見に登壇した。今作で陣内一真氏（42）とともに、音楽を担当する野田は、数日前まで新海監督と仕上げ作業に関わっていたといい「最後の数週間は新海さんが、一番よわよわになった（劇中のキャラクター）ダイジンのような。どんどん小さくなっていて、だけどそこに勇者のような背中にもみえた」と称えた。

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　日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をする少女・すずめこと岩戸鈴芽（原）の解放と成長を描く本作。この日はヒロインに抜てきされた原菜乃華（19）、SixTONESの松村北斗（27）、染谷将太（30）、伊藤沙莉（28）、花瀬琴音（20）も参加した。

　また、野田はアフレコ現場にも参加したようで「原さんが最後のシーンを取られているとき」「とてもクライマックスの本当に重要なシーン。原さんのしゃべり方だったり、印象が変化するような難しいシーン。1ヶ月半やってきて積み上げた最後のフリ絞りをやった気迫を感じて感動しました。いよいよできるんだな、と大詰めでした」と回想する。

　「新海さんはアフレコが楽しそう」と野田から指摘された新海監督は「アフレコは楽しんです。絵の現場がつらすぎて。アフレコ現場がぼくにとては保健室」と職人であるスタッフたちと時間とともに激闘するという現場と比べ、苦笑。野田は「新海さんが、感情をかき乱されてわっとなる瞬間を見たことがない。もしかしたら作画にいったらとんでもない怒号が飛び交っているのでは？」と興味津々になると、「諸先輩の伝説の監督だとゴミ箱をけるとか、書いてくれた絵をホチキスで止めるとか聞くけど僕はそんなタイプではない」とほほえんだ。

　そんな野田について新海監督は「洋次郎さんはなんてすてきなんだろう、と思うのが、いつもメールでやりとりをして劇伴音楽があがってきて、すごくいいと思うときもアレばこの映画の曲じゃないなと思う時、何度もリテイクを出しても洋次郎さんは『そちらの現場も大変だと思います。僕たちも違う場所にいるけど同じ場所を目指して走っていきますので元気で行きましょう、寒くなってきましたね、風邪引かないように、とか僕もそこを見習ってニコニコやろうと思っています」と感謝しながら、刺激を受けていることを明かした。