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新進気鋭の俳優・夏子、「顔が強い」と落ち続けたオーディション「悔しさがなかったら続いていなった」

 フジテレビで新設された深夜ドラマ枠『火曜ACTION!』で10月11日にスタートした『アイゾウ 警視庁・心理分析捜査班』。本作で主演を務めるのが、連続ドラマ初主演となる俳優の夏子だ。3月に放送されたスペシャルドラマが好評を博しての連ドラ化という流れに「とてもうれしい」と顔をほころばせた夏子が、作品の見どころや「自分の価値観を壊してもらった」という俳優業への思いを語った。

夏子 (C)ORICON NewS inc.

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■スペシャルドラマとして放送された『アイゾウ』が反響を得て、連続ドラマに

 アメリカ・ジョージア州で起き、全米を震撼させた「天才ストーカー事件」をモチーフに描く同作。夏子が演じる安座間霧子は、男女の愛憎を専門に扱う警視庁心理分析捜査班(通称アイゾウ課)の女性刑事。過去に上司へのストーカー行為で左遷された過去があるが、独特の視点と発想で難事件を解決する能力を持つ。

 オーディションによって安座間役を射止めた夏子は、「オーディションに受かったときも、もちろんうれしかったのですが、スペシャルドラマが好評を博して連続ドラマになると聞いて、信じられない気持ちでした」と素直な気持ちを語る。もうひとつ夏子が感激したのは、キャストやスタッフがほぼ一緒だったということ。「スペシャルのときの現場がとても素敵だったので、また同じ方々とご一緒できることが心強かったです」。

 前述したように安座間のキャラクターはかなり強烈だ。夏子は「スペシャルドラマの撮影に入る前に監督やスタッフさんたちと綿密な本読みをするなかで、みんなでキャラクターや作品のテンポをつくっていきました。動きの大きなキャラクターだったので、撮影中はどう映っているのか不安もあったんです」と率直な胸の内を明かす。

 オンエアを観て「安座間の持つ“ちょっとした違和感”が画面越しにも伝わってきたので、少し安心しました」と自信が持てたという。実際、反響も大きかったようで「いろいろな声を掛けていただきましたし、見逃し再生などの数字も良かったみたいで、多くの方に観てもらえたんだなという実感がありました」と語っていた。

■理想の座長像は事務所の先輩・木村佳乃

 連続ドラマで初となる主演を務めた夏子。スペシャルドラマのときから、安座間を支えるベテラン刑事・久世鱗太郎役の津田寛治をはじめ、先輩たちからたくさん力をもらった。「連続ドラマでもまた、素敵な先輩たちに囲まれて、甘えさせてもらいました。とても貴重な経験をさせてもらったので、今後は作品のなかで、しっかり作品の一部として力をつけていきたいという思いが強くなりました」。

 そんな夏子にとっての理想の座長像とは――。「事務所の大先輩である木村佳乃さんです。事務所でもよくお会いするのですが、現場でもご一緒させていただいたとき『こういう方が真ん中に立つ人なんだな』と思ったんです。端々まで目が行き届いていて、みんなを引き上げてくださる求心力がある。いつかは自分も佳乃さんのようになれたらと思っています」。

 身近にいる尊敬できる先輩。そんな大きな背中を見て、自身を見つめなおした時、大切にしていることが自ずと分かってくる。夏子は“人に対して心を開くこと”と日々心掛けていることを明かした。

 「本来の性格は、ガチガチにガードを固めてしまうタイプだったのですが、年を重ねていくうちに、人とコミュニケーションを取った方が人生楽しくなるとわかったんです」と後天的に得た感覚だという。

■今しか見ていないので、目標は決めていない

夏子 (C)ORICON NewS inc.

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 もともとはモデルとして活躍しており、自分が芝居することをイメージしていなかったそうで、「ワークショップでお芝居の勉強をしてみたら? とアドバイスされたのですが、最初は前向きじゃなかったですね」と苦笑いを浮かべる。そんな夏子に変化が現れたのが初舞台だ。「演出家の方にたくさん指導していただいたにもかかわらず、全然満足できるお芝居ができなかったんですよね。その悔しさが『次もやりたい』という思いに繋がりました」。

 そこから徐々に前向きに俳優業を捉えるようになると、視界が広がった。ひとつひとつ作品を重ね、今回連続ドラマで主演を務めることに。また、同じクールの連続ドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて』にも出演している。「こうやって呼んでいただけることは本当にありがたいです。『アイゾウ』の安座間とは真逆の役どころなので『これ、同じ人なんだ』と思ってもらえたらうれしいですね」と夏子は目を輝かせる。

 近年は映像作品が続いているが、自身のストロングポイントを聞くと「最初のころのオーディションで『ちょっと顔が強くて悪目立ちしているね』と言われて通らなかったことがたくさんあったんです。その悔しさがなかったら続いていなかったとも思うので、今はよかったなって。“顔の悪目立ち”が強みなのかなと思っています」と語る。

 現在26歳。今後の目標を聞いてみる。「今しか見ていないので、目標をしっかり決めてないです。でも年々、歳を重ねることが楽しくなってきています。私の思春期は、自分の守備範囲だけで生きているようなタイプだったのですが、お芝居と出会って私の価値観を完全に壊してもらって(笑)。どれだけ自分が狭い世界で生きてきたか実感できたんです」。

 それからは見るもの聞くものすべてを吸収した、その行為が“楽しい”と開眼。年を重ねるごとに取捨選択が増えていくことが「とても心地よい」と思えるようになった。「だから、明確な目標はないけれど、今後年齢を重ねていく自分を見るのが楽しみで。振り返ったときにいい人生歩んでいるじゃん。と思えることが目標かもしれないですね」。

 いろいろなものを吸収する途上で出会った『アイゾウ 警視庁・心理分析捜査班』。スペシャルドラマで安座間のバックボーンは、ほとんど描かれていなかった。連続ドラマでも「安座間はとても正義感が強い人。完全に背景が見えるわけではないので、そのなかでどこまで彼女の抱えているものを見せられるか」と、“今の夏子”が持っている引き出しのなかで表現にチャレンジしているという。


取材・文/磯部正和
写真/MitsuruYamazaki

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