泊ふ頭開発(宮城健三社長)が運営する複合ビル「とまりん」のホテル棟の新たな入居のめどが立っていない。県内ホテル大手かりゆし(玉城智司社長)の「沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ」が昨年10月に閉館後、泊ふ頭開発は同12月末までの事業者選定を目指していたが、当初の予定より大幅に遅れている。アーバンがことし1月末に退去したことで、泊ふ頭開発は月約3千万円の家賃収入を失い、2023年3月期の決算は12期ぶりの赤字となる見通し。(政経部・又吉朝香)

 泊ふ頭開発は21年10月からかりゆしに代わる新たな事業者を募集しており、県内外のホテル運営会社3社と交渉を進めていた。今月20日の取締役会で、県外でホテルや宴会場を運営する1社に選定したが、契約締結には至っていない。

 ホテル棟は空室の状態が続いている。新たな事業者が決まったとしても、ホテルの設計や工事などに最短でも1年はかかるため、23年3月期の決算は約3億6千万円の家賃収入を失うことになる。アーバンはテナント収入の約5割を占めるキーテナントとして入居していた。

 アーバンの退去に伴う交渉もいまだ解決していない。...