[胃心地いいね](652) HICHU HOUSE 名護市屋部

 沖縄県名護市屋部のテークアウトキンパ専門店「HICHU HOUSE(ハイチューハウス)」。韓国のり巻き「キンパ」や総菜など本場の味を手頃な値段で楽しめる。同市在住の日韓夫婦・皿谷友美さん(43)と李東勲(イ・ドンフン)さん(45)が営む。

 奈良県出身の皿谷さんは韓国の大学院に進学し、卒業後は大学教授として日本語を教えるなど15年同国で暮らした。2016年に名護に移住し、韓国語のプロとして市内で韓国語を教える傍ら、昨年4月に宿泊施設をオープン。新型コロナ禍で休業を余儀なくされる中、苦肉の策として「韓国の定番料理・キンパを名護でも」と新たな挑戦を始めた。

 定番メニューは牛ひき肉をしょうゆで炒めたシンプルな「伝統キンパ」。牛ひき肉をコチュジャンで炒めた「甘辛コチュジャンキンパ」や鶏ひき肉を使ったピリ辛風味の「タッカルビキンパ」もお薦め。子どもには「チーズキンパ」が人気だ。たくあんやゴボウなど具材は韓国のものを使用。

 キンパは日替わりメニューもあり、いずれも500円。他にもチャプチェ(300円)やキムチチヂミ(同円)、さきいかキムチ(同円)などの総菜が並んでいる。

 お客さんは子どもからお年寄りまで幅広い。韓国ドラマが好きな人や韓国旅行を待ちわびる人、韓国に留学したい学生など、やんばるに限らず中南部からも訪れるという。皿谷さんは「ごはんにもおやつにも、おつまみでも楽しんでもらえるメニュー。本場の味を楽しんでほしい」と笑顔で語った。(北部報道部・當銘悠)

 【お店データ】名護市屋部358の1。営業時間は午前11時~午後3時(売り切れ次第終了)。月・火曜日定休。店舗の電話0980(43)7076。予約専用の電話は080(6805)8687。インスタグラムのアカウントはchuokinawa