窓一つない大型貨物船の船底で、殺されるのか、生かされるのか。裸電球だけの暗がりに、一人一人が身を寄せるようにしてやっと横になれるだけの狭さ。行き先も、昼夜の別も分からない。海に身を投げる人まで出た。18歳の渡口彦信さん(93)には、何か考える気力さえ残っていなかった。
[戦世生きて くらしの記録](10)/本部町出身 渡口彦信さん(下)/捕虜 ハワイへ地獄の船路/「動物扱い」気力を喪失
2020年2月14日 5:00有料
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