[新春トップインタビュー 2024]

 -2023年を振り返って。   

 グループは8社ありますが、沖縄ゼネラルでは売り上げは15~20%上がり、利益もコロナ前水準以上にきています。観光客が戻ってきたことで、コインパーキングやホテルの稼働が上がったことが要因です。不動産事業も、県外からのカラオケチェーン店の進出が相次いでいます。総じて、事業としては順調でした。

 -飲食事業に参入した1年でした。

 ピザハットでは、9月ごろに小禄店、横浜・鶴見区など、オープンが相次ぎました。24年も4店舗で開店が決まっています。24時間営業の無人ギョーザ販売も、県内各地での展開に向けて準備を進めております。また、事業承継した玉城豆腐店の豆腐を使用したフランチャイズ1号店として、那覇市松山に「玉城豆腐のみそ汁屋」を1月に出店予定です。朝・昼営業でブランド力を高めていきたいです。

 -24年も新規事業に注力しますか。

 飲食事業をさらに展開します。また、もう一つ新規事業も見据えています。県外の会社が展開するQRコード付きのデジタルパンフレット観光カード事業を、私たちが営業を担当し沖縄でも展開したいです。パンフレットより安価で、観光施設やホテルの情報、観光情報をまとめて一覧化でき、10カ国語に翻訳され多言語対応もできる利点があります。すでに全国の500市町村で展開されており、県内の行政や施設に営業していこうと考えています。

 -本業の状況は。        

 コインパーキング事業やホテル、カラオケ機器関連の本業は順調です。23年の5月には佐賀に九州支店を出店しました。コインパークは熊本と佐賀、京都に5カ所、カラオケは福岡、熊本、佐賀、大分にオープンしています。四国においてもカラオケとコインパーキングを展開しています。

 -円安や人手不足などが与える事業への影響について。   

 コインパーキングやホテルは、インバウンド需要も増加してプラスの影響を受けると見ています。ただ、原材料の価格の上昇に加え、沖縄はホテル施設数が多いため、東京などと比べホテルの単価上昇が遅い傾向にあります。人材確保の面では、物価高の中で、全体として従業員の給与を15~20%上げました。それでもピザハットなどでは、当初に比べ求人は集まりにくくなっています。ただ、琉球コラソンの選手を社員として採用したり、グループ内の柔軟な人事異動による優秀な人材の登用などで対応しています。フレックス制の導入など、働きやすい環境を整備し、女性も含めて男性も働きながら家庭との両立が図れる体制があります。

 -24年の抱負をお願いします。  

 既存のビジネスを伸ばしていきながら、そこに絡むような新規事業展開を続けます。飲食事業では今後80人ほどの社員増加を見込んでいます。部下も上司を評価する仕組みを構築しており、こうした仕組みを、今後も生かし、評価が高い人を育て給与を上げていく取り組みを続けていきます。

 ながみね・よしのり 1971年生まれ、那覇市出身。米国・ユタ大、琉球大卒。2004年に沖縄ゼネラル代表取締役に就任し、グループ8社の代表を務める。

人柄に迫るパーソナルクエスチョン

(1)継続している習慣やルーティン(2)時間の制約が無ければ挑戦してみたいこと(3)学生時代に熱中していたことは

答え

(1)起床後にアプリでニュースをチェックすること (2)寿司を握ること (3)野球

業界トップ113社が展望
 
2024年の日本経済は 新春景気アンケート
 アンケートは「景気認識を含む物価高、円安、金利上昇など直近の経済環境」「日本経済の低成長の要因は? 中長期的に日・・・
www.okinawatimes.co.jp