【静岡で小笠原大介東京通信員】悲願のシリーズ制覇達成-。女性ドライバーの4輪プロレースシリーズ「KYOJO CUP」今季最終戦の第4戦が11日、静岡県の富士スピードウェイ(4563メートル×12周)であり、翁長実希(25)=うるま市出身、沖縄国際大出、KeePer VITA=が県勢初のシリーズチャンピオンを獲得した。

 最終戦は11位で終え、完全制覇はならなかったが、来季も引き続き同レースを継続する意向を示した。

 悲願のシリーズ制覇を果たし、最速女王の称号を手に入れた翁長実希。「チームに恩返しをしたかったので最後も勝って表彰台に立ちたかった」悔しさとうれしさの混じった涙を流した。

 沖国大在学中に参戦した「KYOJO CUP」では、3季連続で最多2勝を挙げながら、ポイントランキングでは3度2位に甘んじた。「4度目の正直」と決意した今季は拠点をサーキットのある御殿場市内に移し、レース漬けの生活を送った。その結果、今季は開幕戦からポールポジション(予選1位)・優勝・最速タイム(1周)を独占して破竹の3連勝。ドライバーズポイントで首位を独走した。

 翁長は11日の最終戦予選で1分59秒655をマークして1位を獲得した結果、決勝を待たずにシリーズ制覇が決まったが、「最後まで圧倒的な速さを証明したい」と史上初の完全優勝による年間王者を狙った。...