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旧日本海軍建設の100メートル超の地下壕 航自那覇基地内の発掘調査で発見

 国道の整備計画に伴い、那覇市が航空自衛隊那覇基地内で実施した発掘調査で、旧日本海軍が建設した地下壕(ごう)が見つかった。高さ、幅それぞれ約2メートル、全長百数十メートル。戦時中の壕は重機などで壊された後に見つかるケースが多く、100メートル超の壕がほぼ完全な形で見つかるのは珍しいという。14日の関係者向け説明会で市が内部を公開した。


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 道路用地の一部が基地内を通ることになり、市が文化財調査の一環で2015年度から予定地の丘陵を調べて発見した。戦時中、近くの民家を間借りした海軍部隊が建設し、小禄飛行場(現那覇空港)などの防衛に当たったという。トーチカ(防御陣地)を備え、壕からは砲弾や茶わん、碁石なども見つかったが、遺骨はなかった。1945年4月の米軍上陸後、部隊は南部に撤退したとみられる。

 一帯は戦後、米軍基地として接収され、72年の日本復帰後は自衛隊基地に引き継がれたため、開発されずに残った。壕の近くからは19世紀の古墓群も見つかった。市は一部の保存が可能か国と協議する。

 市文化財課の外間政明・担当副参事は「戦後80年近くたっても、埋もれている戦争遺跡があることを知ってもらえれば」と話した。

 (那覇駐在・野村創)

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