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ネットカジノ依存の空き巣に奪われた物…高齢男性が取材に語った被害

取材余話 社会部記者のノートから
 常習累犯窃盗罪に問われた住所不定、無職丘孝洋被告(36)に9日、福岡地裁で懲役3年の判決が言い渡された。被告はオンラインカジノなどギャンブルにのめり込み、その原資として「簡単に金が手に入る」と福岡県内外で空き巣を繰り返していた。短絡的で自己中心的な犯行の陰で、被害者が受けた傷はいかほどだったのか。10月下旬、盗みに入られた一軒家を訪ねた。

 福岡県内の閑静な住宅街。インターホンを押すと、けげんな顔をした高齢男性が扉から現れた。取材の趣旨を伝えると、自宅に入れてくれた。

>>賭け金欲しさに空き巣、懲役3年判決

 案内してくれたダイニングには、開放的な窓から光が差し込んでいた。カーテンもラグもダイニングテーブルも、こだわりを感じさせるものばかり。大切にしてきた家なんだろうな、と感じる。窓の外に広がる松林は陽光が陰影をつくり、見ほれた。

 片足を引きずりながら歩く男性は、71歳になるという。ソファに腰を下ろし、被害に遭った日のことをとつとつと語り始めた。

窓ガラスに小さなヒビ

 妻の一周忌から10日ほどたった、この春のこと。入院中の親戚を見舞い、夕方帰宅すると、室内の小さな異変に気付いた。ダイニングの窓ガラスに小さなヒビが入っている。近づいてよく見ると、閉めていたはずの鍵が開いていた。...

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