近世の琉球、中国留学生が山水画・花鳥画で活躍
沖縄の絵画をたどる③ 沖縄県立芸術大学教授 小林純子
1609年の琉球侵攻からの近世琉球期は薩摩藩による支配を受けた困難な時代だったが、今日の伝統芸能や伝統工芸に通ずる琉球独自の芸術が作り上げられた。絵画においては、18世紀に入っても画家は中国へ留学して研さんを積み、中国画に倣った山水画や写実的な花鳥画が描かれた。
呉著仁(ごちゃくじん)(屋慶名政賀(やけなせいが))は、幼いときから宮廷画家の殷元良(いんげんりょう)(座間味庸昌(ざまみようしょう)...