共産・不破哲三前議長が指導部引退へ 名誉役員に
共産党は17日、静岡県熱海市で開催中の第29回党大会で、幹部となる次期中央委員の人事案を提示した。不破哲三前議長(93)は記載されておらず「名誉役員」となる。不破氏は1964年11月の第9回党大会での幹部選出後、59年にわたり党をけん引してきた。大会最終日の18日に正式決定する。
中央委員は党の方針や運営に決定権を持つ。18日の代議員選挙で中央委員を選出。直後に第1回中央委員会総会などを開き、中央委員から最高指導部である常任幹部会委員や党役員が決まる。
不破氏は1982〜87年と89〜2000年の2回、委員長を務めた後、議長に就任。06年の退任後も常任幹部会委員や党シンクタンクの社会科学研究所長に就き「党の理論的支柱」(関係者)として影響力を残していた。幹部退任に伴い研究所長も退く可能性がある。
今回の党大会には15日の開会日から出席。つえをついていたものの、党幹部や代議員の発言に拍手を送る姿が見られた。
人事案では、志位氏や田村智子政策委員長を含む中央委員190人のほか、准中央委員25人と名誉会員54人が示された。市田忠義副委員長は提案報告で「ベテラン幹部と、若い新しい幹部の双方が最大限に力を発揮できるよう案を作成した」と説明した。〔共同〕
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