宮古島、沖縄トップの高賃金 ホテル急増で待遇競争
大型ホテルや商業施設の開業が相次ぐ沖縄県宮古島市で、求人増に伴い働き手の賃金が上昇している。沖縄労働局がまとめた2023年のフルタイムの平均賃金は前年比5%超伸び、沖縄県内の5エリアで最も高い水準だった。人材の獲得競争が激しさを増すなか、賃上げや福利厚生の充実で採用に工夫を凝らす動きが目立っている。
「競争力を保つには賃金を上げる必要がある」。宮古島東急ホテル&リゾーツの渡辺和之・管理部
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。
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