沖縄電力、ガスエンジン発電施設を稼働 電力需給を調整
沖縄電力は1日、沖縄県浦添市の牧港火力発電所構内で建設を進めていた「牧港ガスエンジン発電所」の営業運転を始めた。二酸化炭素(CO2)排出量を抑制できる天然ガスが燃料で、太陽光など再生可能エネルギー発電の普及に伴って重要度が高まっている電力量の需給調整に活用する。大手電力会社で同様の施設を稼働するのは初めてという。
発電機は6基で、合計の発電出力は4万5000キロワット。2月に供用が始まった、沖縄本島東海岸に位置する吉の浦火力発電所(中城村)と西海岸の牧港地区を結ぶ全長約15キロのガスパイプラインとも接続した。牧港ガスエンジン発電所ではパイプラインからの供給と液化天然ガス(LNG)を運ぶタンクローリー車によるものが半々となる。
電気は域内の需給バランスが崩れると停電するリスクが生じる。ガスエンジンは起動時間が短いのが特徴で、15分程度で電力を発生させることが可能だ。沖縄電力では「ガスエンジンの機動性を生かし、再生エネの普及に伴う電力の変動への対応力を高めることができる」としている。