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綱とりの貴景勝、押し相撲極めて強さ示せ

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10日に初日を迎える大相撲初場所(両国国技館)で最も注目を集めるのは、初の綱とりに挑む大関貴景勝の戦いぶりだろう。横綱白鵬も感染するなど新型コロナウイルスの影響は収まる気配もないが、最高位を目指す力士ならば調整がしづらいなどと言っていられない。新年のスタートの場所から強さを存分に示し、押し相撲を極めて昇進を決めてもらいたい。

結果だけを求めず、自分らしさを貫いて

優勝した先場所では、型にはまったときの相撲は本当に安心して見ていられるという圧倒的なものだった。その半面、翔猿戦で相手の動きを見すぎて不覚を取った相撲や、千秋楽の本割で照ノ富士に一方的に敗れた一番もあった。押し相撲だから、どうしても組まれてしまうと苦しい。当たる角度や高さが変わると、押せるものが押せなくなってしまうのも押し相撲の大変なところだ。

ただ、四つ相撲でも形が崩れるとどうすればいいかわからなくなるときもあるし、腰が下りなければ勝てない。相撲の難しさは皆同じだ。重要なのは、いかに集中力を切らさずにやれるか。横綱になればそこが求められるわけだし、あっけない相撲で負けるわけにはいかない。

いつも自分の流れで相撲が取れるわけではない。相手を見ながらでも、余裕をもって突いて出られる強さが必要だろう。表現は悪いが、結果だけを求めるような汚い相撲で勝っても先につながらない。相手が待ったをしようが変化しようが、ぶれずに自分の相撲を貫き通していくことだ。

私自身の現役時代を振り返ると、初めての綱とり場所ということはあまり意識していなかったように思う。ただ、優勝の後というのはいろいろなイベントなどに時間を割かれてしまって、それで調整の仕方が変わってしまう難しさがあった。何度も優勝を重ねている白鵬の場合、そういうことを全部こなしても左右されずにしっかり調整できるところに強さがあるのだろう。私は環境が変わってしまうと駄目なタイプで、そこが精神的な弱さでもあった。

その点、今はコロナの影響でイベントに引っ張り出されることもない。相撲だけに集中できるとプラスに考えれば準備はしやすいはずだ。もしトレーニングに制約があるとしても、基礎運動を普段の倍もやれば体が落ちることもない。まして貴景勝の場合は同部屋の隆の勝、貴源治という関取衆もいて稽古もできる。何の問題もなく場所を迎えられるだろう。

成績のアップダウンが激しかった2020年

昨年1年間の貴景勝の成績をみると、安定感という面では疑問符がつく。12勝と好成績だった秋場所に続いて11月場所に13勝を挙げて優勝した一方、皆勤しての負け越しや8番勝った後の休場もあった。朝乃山や正代が大関に上がった際に安定して成績を残してきたことが評価され、目安といわれる勝ち星に届かなくても昇進が認められたことを考えると、厳しい目でみられかねない。2場所連続優勝すれば横綱に上げなければいけないのかどうかも、そのときの判断によって違う。変なひいき目で見るわけにはいかない。

だからこそ初場所では、これはもう横綱だと誰もが納得するような内容と成績で昇進を決めてほしい。コロナに感染した白鵬との対戦はまたお預けとなるが、ベテランが衰えて辞めていくのを待っているようでは価値がない。両横綱にまだ力が残っているうちに越えていくことが本当の世代交代だろう。

一つ気になるのは、昨年12月の合同稽古で白鵬と三番稽古をしてほとんど勝てなかったことだ。休場続きのベテラン横綱に元気な大関が圧倒されてしまうとは残念。本来なら逆でないといけない。稽古ではライバルに手の内を見せたくないという力士もいるようだが、そんなものは上位力士のすることじゃない。全部さらけ出し、どんと構えて、来るなら来いという気持ちでいなければ。

稽古で引っ張るのも上位の務め

そういう面は貴景勝も白鵬を見習う必要がある。巡業などでも常に体を動かし、やはり横綱だというものを示して稽古場を常に引っ張っている。誰かと10番取って8番負けるような姿など見せることもなく、相手が嫌がるくらい稽古をする。相撲を知らない人が見ると、いじめているように感じるかもしれないが、そうではない。厳しい稽古を積み重ねるから体も強くなる。自らが手本となり、若手を鍛えるのも上に立つ者の務めだ。

初場所ではかど番の朝乃山、正代も気を引き締めて臨んでくる。けがも癒えてしっかり稽古してきたはずだし、厳しい姿勢で立ちはだかってくるだろう。そんな相手にもしっかりと勝つだけの力が貴景勝にはあるし、24歳と上位陣では最も若いのでこれからまだまだ伸びる要素もある。多くのファンの期待を重圧ではなく力に変えて、さらに成長した姿を見せてほしい。

(元大関魁皇)

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