中国、米韓軍事演習に「反対」 排他的水域内なら
【北京=佐藤賢】中国外務省は26日、米韓合同軍事演習について「中国の排他的経済水域(EEZ)で許可なく軍事行動をすることに反対する」とした洪磊副報道局長の談話を発表した。中国外務省が7月、黄海での外国軍艦の演習に関して表明した見解は「断固反対」。洪氏は今月25日の記者会見で懸念を示しながらも「反対」と明言していなかった。
EEZは沿岸国に漁業や資源開発などに関する権利を認めた水域。中国と韓国のEEZの境界は画定していないが、演習が中国の主張するEEZに入らなければ猛反発しない可能性もある。
EEZは1994年発効の国連海洋法条約では、沿岸から200カイリ(約370キロ)以内と定めており、EEZ内では沿岸国に「天然資源の探査・開発」などを認めている。中国が漁業権を主張する海域は、韓国側が演習期間中に航行を禁止した海域と一部重なっているとみられる。
談話は「目下の朝鮮半島情勢は極めて複雑で敏感だ」とも指摘。関係国に冷静さと自制を促して朝鮮半島の緊張緩和を求めた。