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ロードバイクも経営も「継続こそ力」 ヒノキヤG社長

ヒノキヤグループの近藤昭社長

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首都圏を中心に全国で注文住宅や分譲を手がけるヒノキヤグループの2代目、近藤昭社長(51)は公道を高速で走る自転車「ロードバイク」に夢中だ。若いころは、体育会系が幅を利かすスポーツとは距離を置いていたが、40代でロードバイクに出合い、練習が報われる魅力を知ったという。「目標達成に向かって着実に努力するのは経営もロードバイクも同じ感覚」と話す近藤社長に、経営とスポーツに臨む姿勢を聞いた。

◇  ◇  ◇

2012年に社内の自転車好きを集め、部活動として「チームヒノキヤ」を結成しました。年に2~3回のペースで様々な大会に出場しています。なかでも思い出に残るのは、15年に出場した「東京→糸魚川ファストラン・スポルト」という大会です。東京から山梨県、長野県などを通って新潟の糸魚川まで、走行距離は約330キロメートル余り。これをリレー形式で走破する耐久大会です。

耐久レース完走で達成感 社員との距離も縮まる

朝4時に出発し、夕方6時までに到着すれば「完走」と認められるレースです。標高1000メートルに達する最大の難所もペースを落とさず快走し、途中までは順調でした。ところが午後になってアクシデントが発生します。交代場所でいくら待っても選手が来ないのです。心配になって電話してみると、途中で道を間違えたと言うのです。

1時間近いタイムロス。日が暮れて暗くなるなか、車に気を付けながらというのは、走りには厳しい条件です。選手は必死でしたが、挽回は難しいと思われました。

「あと3分……、もうだめか」。ゴール地点で待つ皆が諦めかけた瞬間、自転車のライトが見えました。終了まで残り2分という奇跡のゴールでした。メンバーはいずれも40~50代のおじさんですが、「やったー!」と我を忘れて抱き合いました。1日がかりで一緒に汗を流す体験をすれば、人となりも見えてきます。狙ったわけではありませんが、社員との距離は縮まったなと思います。

私は少年野球をやり、中学校ではバレーボール部でしたが、体育会系のスポーツ経験はありません。昔の体育会は上下関係が厳しく、練習中も水を飲んではいけないといった根性論の世界でした。私はといえば、子供のころから「ユニホームを洗え」と言われれば、「なんでそんなことやらないといけないんだろう。やれば上達するのだろうか」と考えるようなタイプでした。ですから高校では、その種の部活はせず、社長に就任する40代までスポーツから少し離れていました。

40代で自転車に出合う

「ロードバイク面白いですよ、一緒にやってみませんか?」。2011年にある美容師からすすめられたのがロードバイクとの出合いです。雑誌を見るとメカも車体もかっこよかった。運動不足も気になっていましたが、社長になっていたので、あまり自由な時間はありません。「自転車なら1人だし、時間があるときにできるかな」と軽い気持ちで始めたのです。

「何で今さら自転車なんか」と言う人もいるのですが、街で乗る一般の自転車とロードバイクは全くの別物です。ママチャリは時速15キロくらいですが、ロードバイクは平均でも時速30キロくらいは出ます。必死にこげば、50~60キロ出るほど速いのです。軽自動車とフェラーリ以上に違うと思っています。このスピード感のとりこになるのに時間はかかりませんでした。

年齢に関係なく、練習すればするほど成果が出る。それもロードバイクの魅力です。50代で初心者のメンバーでも、練習を続けてみるみる上達していきます。私も脚力をつける筋トレをしたり、自宅の駐車場に自転車練習用のローラー台を置いて月5000キロを目標に走るというようなこともやりました。

チームで大会に出場するときを除けば、基本的に1人で走ります。そのときに励みになるのが「サイクルコンピュータ」という機械です。自転車のハンドルのあたりの見やすいところに付け、液晶画面で時速や距離などを確かめるのです。

もっと時速を上げよう、そのためには1分あたり平均90回転でペダルをこごう、といったように欲が出てきて、数値を達成するのが励みになり、どんどん楽しくなっていきました。現状を認識し、目標を設定して、そのために何をすべきか考える、いわゆるPDCA(計画・実行・評価・改善)の考え方と似ています。

スポーツでもPDCAは大事

仕事もスポーツも「継続は力なり」です。地道に続けないといけない。飽きたり、違うことに気持ちがそれたりしないように、どんな目標を設定してモチベーションを維持していくか。そうしてストイックにした方が結果的に続きます。

昔から、そういうストイックなタイプではありませんでした。当社に入る前は保険会社のサラリーマンで、09年に42歳で社長に就任しました。創業者で義父の黒須新治郎会長から「50歳までに売上高1000億円を目指しなさい」と言われたときも、正直あまりピンときませんでした。当時はまだ、売上高が200億円弱だったのです。

グループの売上高は、17年12月期に1000億円を突破し、18年には東京証券取引所の2部から1部に指定替えになりました。今思うと黒須会長に言われた目標がなければ、ここまで大きくなることはできなかったでしょう。社長業とロードバイク、相互作用で目標達成に向けてPDCAを徹底する習慣みたいなものを磨いてきたと思います。

07年に当社が名古屋証券取引所第2部に上場したとき、初値が付かないという情けない経験もしました。株価は、投資家の会社に対する評価です。全然評価されていないと感じ、悔しくて、見返してやりたいという思いにもなったのです。祖業である住宅事業の販売方法を見直し、さらにM&A(合併・買収)や新規事業に挑戦し、建築資材や介護・保育、ホテルと業容を拡大してきました。

17年は、くしくも自転車でも節目になりました。ロードバイクの愛好家なら誰でも憧れる米ハワイで開かれる大会「ホノルルセンチュリーライド」に出場し、100マイル(約160キロメートル)を9時間かけて完走しました。16年6月から、ふくらはぎや太ももの筋肉を鍛えるトレーニングをしたおかげで、比較的楽に走ることができました。

筋トレ、「効果見える」が励みに

ハワイの大会が終わった後も週に1回の筋トレを続けています。筋トレは、続ける効果が数値で見えます。使うウエートの重さが上がっていく。そうすると明らかに体つきも変わってくるんです。筋肉は1年間で5キログラム増えました。

筋トレの三大種目が「スクワット」「(寝ている状態でウエートを持ち上げる)ベンチプレス」「(立った状態でウエートを持ち上げる)デッドリフト」ですが、これらで使うウエートの合計300キログラムを目指しています。最初は100キロでしたが、徐々に重くしていき、今では280キロまできました。年内に300キロを超えると思います。努力した分、数値が上がっていく、この快感に勝るものはありません。

近藤昭
 1991年慶大商卒、千代田生命保険(現ジブラルタ生命保険)入社。ユナム・ジャパン傷害保険(現日立キャピタル損害保険)などを経て、2001年に注文住宅の東日本ニューハウス(現ヒノキヤグループ)に入社。06年副社長、09年社長。18年にヒノキヤグループに社名変更。介護や保育事業に参入するなど積極的なM&A(合併・買収)に取り組む。兵庫県出身。

(安田亜紀代)

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