貴景勝や貴ノ岩ら、稽古に初参加 千賀ノ浦部屋が本格始動
大相撲の元貴乃花親方(元横綱)の退職に伴い、旧貴乃花部屋の力士らが移籍した千賀ノ浦部屋が30日、福岡県篠栗町の同部屋で九州場所(11月11日初日・福岡国際センター)に向けた稽古を再開し、新体制で本格始動した。
秋巡業に参加していた小結貴景勝や、左足首痛を抱える平幕貴ノ岩らが初めて稽古に加わった。貴景勝は同じ押し相撲の平幕隆の勝と4番取り、若手力士に積極的に助言もした。「いい雰囲気だった。年下の力士も一生懸命頑張っている。見習って自分も強くなりたい」と言葉に力を込めた。先場所までは部屋でただ一人の関取だった隆の勝にとっては貴重な稽古相手が増えた。「うれしい。新鮮ですね」と歓迎した。
元横綱日馬富士による傷害事件の被害者、貴ノ岩は四股などの準備運動で汗を流した。憧れの元貴乃花親方の退職や環境の変化について聞かれると「自分たちは一生懸命相撲を取るしかない」と口元を引き締めた。
師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は従来より出稽古を少なくし、部屋中心の調整となる見通しを示した。「活気が違う。お互いがいい稽古になる」とうなずいた。〔共同〕