元夫の江宏傑氏(35)から「長男の引き渡し」を求められていた、卓球女子のオリンピック(五輪)2大会連続メダリスト福原愛さん(35)が15日、都内の日本外国特派員協会(FCCJ)で記者会見を開いた。

福原さんは冒頭「これからは江さんと協力して、子どもを育てていきたいと思っています」と口にし、両者間で至った合意について「和解成立」を自ら報告した。

福原さんは長男とともに中国へ渡っていた時期があり、江さん側が引き渡しの強制執行を実行できなかったという。そのため江さん側から刑事告訴を受ける形となり、福原さん側の酒井奈緒弁護士は「福原さんにもおそらく思いがあると思いますが、代理人といたしましては(長男を江さん側に)戻さないといけない決定が出た後に戻さなかったのは、不適切な行為と思っています」とした。

引き渡さなかった理由については「当時、福原さんがこの件を相談していた方から、そのようなアドバイスをされていたと聞いています。今回、私たちからは率直に『態度をあらためないと』と話しました。納得したことから、刑事弁護の過程で和解を申し入れることになりました」と経緯を説明した。

【2人の経過】

◆結婚 16年リオデジャネイロ五輪後の9月に結婚。江さんが台湾に用意した新居で「この家の主人になってほしい」と鍵を手渡してプロポーズ

◆誕生 17年10月に長女、19年4月に長男が誕生

◆週刊誌報道 21年3月3日、日本と台湾を行き来して卓球関連の仕事をこなしていた福原さんの不倫と離婚危機が報じられる

◆直筆で謝罪文 福原さんは同4日、不倫に関しては「一緒の部屋に宿泊した事実はありません」と否定。離婚については「夫婦間で子供にとって何が一番なのか話し合っている」

◆声明発表 江さんは同5日、「私の愛情は、出会った日から今まで、一切変わっていません」「結婚して5年、とてもかわいい男の子と女の子がいます」と家族愛を強調

◆離婚発表 21年7月、連名で離婚を発表。声明では「夫婦で協議した結果、双方合意の上で離婚が成立いたしました」とした。2人の子供の親権は共同で持つ意向を明らかに

◆裁判 22年11月、福原さんが自身の公式サイトで提訴が取り下げられたと報告。一部週刊誌で交際相手の前妻から提訴されたことなどが報じられていた

◆来日 23年7月、江さんが都内で会見。離婚翌年に福原さんが台湾から日本に連れていき、連絡が取れない長男について、江さん側に引き渡すように東京家裁の決定が出たことを説明

◆反論 23年8月、福原さん側は反論の声明文を報道機関に送付。福原さん側の書面では、法律上、上訴して争う手段が認められているとし、現段階で司法判断は確定していないと強調