行定勲監督ら語る「アマプラ テイクワン賞」は今後どうあるべきか/座談会・後編

世界的な動画配信サービスのAmazonプライムビデオが、新たな映画作家の発掘、育成に取り組んでいる。東京国際映画祭に協賛し、昨年「Amazon Prime Videoテイクワン賞」を新設し、同賞を受賞した金允洙監督(キム・ユンス=36)は長編映画製作に向け、Amazonスタジオと脚本開発まで話が進んだ。一方で、今年は該当作品なしという厳しい結果に終わった。2年連続で審査委員長を務めた行定勲監督(54)と児玉隆志プライム・ビデオジャパンカントリーマネジャー、金監督が座談会を行い、現状を語り合った。後編は、日本に次世代育成における、新たな軸の1つになる可能性がある、同賞が今後、どうあるべきか。

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――例えば韓国では、韓国映画振興委員会(KOFIC)が興行収入から一部、お金をプールして、次代の育成に力を注ぐなど国策として映画に取り組んでいますが、日本にはそういう育成システムはない

行定監督 それは否めないですね。

――一方で、Amazonプライムビデオが東京国際映画祭と組んで、自主映画の世界から若い才能を引き上げようとしている

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