新日本プロレスの約5カ月ぶりの後楽園ホール大会が行われた。新日本は新型コロナウイルスの影響で3月から試合を中止。6月15日から無観客試合を実施し、7月11、12日の大阪城ホール大会から観客を入れた興行を再開。2月22日の中西学の引退記念大会以来半年ぶりに聖地に戻ってきた。

観戦防止のため客席は十分な間隔が空けられ、観衆は普段の約3分の1の482人だった。第1試合のタッグ戦で若手の上村優也(25)にラリアットを決め勝利した小島聡(49)は「いつもお客さんが超満員で迎えてくれるのとは違う。特別なプロレス。プロレスラーとして貴重な時間に立ち会えてうれしく思います」とコメント。コロナ禍で聖地の特別な雰囲気を味わえることを前向きにとらえた。

第8試合の8人タッグ戦に出場した棚橋弘至(43)は「もしかしたらだけど、俺が10年以上かけてやってきた少しずつ席を埋めていく、増えていく光景が、このコロナが収まってその先の1年、2年で倍速、3倍速、4倍速で見られるような気がします」と自身が経験してきた新日本プロレスの人気低迷からの復活を、コロナ禍からの復活に重ねた。【高場泉穂】