ソフトバンクが、西武から国内FA宣言して獲得が決定的な西武山川穂高内野手(32)の入団会見を週明けに設定していることが14日、分かった。正式契約には至っていないが、球団と山川サイドでは移籍することで大筋合意している。近日中に本人を交えた最終交渉を行い、球団が獲得を正式に発表する。

背番号は「25」を用意したことも判明。MLBで歴代最多762本塁打を放ったバリー・ボンズ氏(59)が、ジャイアンツ時代に背負い、永久欠番となっている番号だ。山川は昨年12月の西武での契約更改の際に、「ホームランは74本打ちたい。ボンズを超えるので大騒ぎでしょう?」と同氏が持つシーズン73本塁打超えを目標に掲げていた。「25」はその憧れのアーチストを意識したものなのか。いずれにしても新天地で4度目の本塁打王を取ってほしい期待に変わりはない。

山川は今年の5月に強制性交容疑で書類送検され、8月末に嫌疑不十分で不起訴処分になった。西武球団は9月に公式戦出場停止処分を通達。処分が解除されないまま国内FA権を行使し、獲得に乗り出したソフトバンクは、不祥事の背景などを1カ月にわたって調査した。獲得に支障がないと判断し、出来高込みの4年総額20億円(推定)で入団が決定的になっている。

山川の今季推定年俸は2億7000万円で、Aランク(年俸上位1位~3位)とみられる。ソフトバンクの獲得が決まれば、人的補償に加えて年俸の50%、または年俸の80%を西武に渡すことになる。有望株の多いソフトバンクとしては、人的補償での選手流出は痛い。それでも補強ポイントの右の長距離砲で4番候補を獲得し、4年ぶりV奪回を目指す形を選択した。週明けの入団会見で山川は何を語るのか。注目の1日になる。

◆主な背番号25 最近の本塁打王では05年新井貴浩(広島)、07、08年村田修一(横浜)、16年筒香嘉智(DeNA)、20、21、23年岡本和真(巨人)がいる。他には50年に本塁打、打点の2冠、トリプルスリーもマークした別当薫(毎日)、67年の阪急初Vに貢献したスペンサー、通算最多代打本塁打27本の高井保弘(73~82年阪急)ら。大リーグでは通算762本塁打のメジャー記録を持つバリー・ボンズの25番がジャイアンツの永久欠番。今年4月にはブレーブスが、楽天でもプレーしたアンドリュー・ジョーンズの25番を永久欠番にしている。

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