米軍施設で新型コロナ拡大
岩国基地は最多182人感染

米軍キャンプ富士 新型コロナ 12月27日以降 感染者46人に

静岡県御殿場市にあるアメリカ軍施設「キャンプ富士」は、去年12月下旬以降、合わせて46人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたとフェイスブックで4日、明らかにしました。

それによりますと、キャンプ内では、12月30日の時点で海兵隊員と施設で働く日本人の合わせて10人が新型コロナウイルスに感染したと発表していましたが、その後の検査で、12月27日から1月5日にかけて感染が確認された人は、合わせて46人になったということです。

静岡県は、この中に含まれていた施設内で働く日本人従業員1人と、その濃厚接触者4人の合わせて5人について、オミクロン株に感染したことが確認されたと発表しています。

御殿場市と裾野市、小山町、それに県などは先月31日、施設と南関東防衛局に対し、地域住民に不安を与えないよう外出禁止を含めた感染対策の徹底を求める申し入れを行っています。

「キャンプ富士」では、すべての感染者を隔離しているほか、隊員などに対して外泊の禁止やキャンプ外にある飲食店の利用を制限するなどの対策をとっているということです。

米海軍佐世保基地 先月28日以降 16人感染確認

長崎県佐世保市にあるアメリカ海軍佐世保基地は先月28日以降、基地関係者16人が新型コロナウイルスに新たに感染していることが確認されたと発表しました。

アメリカ海軍佐世保基地は5日、基地関係者16人が新型コロナウイルスに新たに感染していることが確認されたと発表しました。

アメリカ軍は、回復するまでは隔離するとしていますが、国籍や性別、それに感染経路などの詳細については「プライバシーや部隊の運用上、これ以上は公表できない」として明らかにしていません。

アメリカ海軍佐世保基地では先月28日にも基地関係者16人の感染を発表するなどしていて、基地関係者で感染が確認されたのは、これまでで合わせて延べ131人となっています。

佐世保市は「基地内で隔離されているため今のところ基地の外への感染拡大のおそれはない」としていますが、基地の外に影響が広がらないようアメリカ軍に対して感染対策を徹底することなどを求めています。

米軍岩国基地 新たに182人感染確認 1日で過去最多

アメリカ軍岩国基地は5日、新たに基地の関係者182人が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。

岩国基地で確認された1日の感染者数としては過去最多です。

岩国基地はこの182人の国籍や性別、それにこれまでに外出制限措置を受けていたかなど、詳細は明らかにしていませんが、アメリカ海軍の指針に基づいて、回復が確認されるまで全員を隔離するということです。

岩国基地の関係者の感染確認は671人となりました。

山口県 岩国市を中心に感染急拡大 予防対策の徹底を呼びかけ

山口県は、岩国市を中心に、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していることを受け、対策本部会議を開きました。

山口県内では東部の岩国市を中心に、新型コロナウイルスへの感染確認が急増していることから、県は4日、対策本部会議を開きました。

この中で県の担当者は、先月23日から4日までの県内の新規感染者221人のうち160人が岩国市に住んでいて、そのおよそ7割が新たな変異ウイルスオミクロン株に感染、もしくは感染した疑いがあると説明しました。

そのうえで、感染力が強いとされるオミクロン株の影響で今後、感染者数が急増し、医療提供体制がひっ迫する可能性があると指摘しました。

会議のあと村岡知事は「これまでよりも非常に速いスピードで感染が増えていて、これからの感染拡大も大変懸念される。早く感染の全体像を速やかに把握をして、確実に封じ込めていく必要がある」と述べ、改めてマスクの着用や手洗い、それに消毒やこまめな換気など、基本的な感染予防対策の徹底を呼びかけました。

山口県では3日までの1週間で、人口10万人当たりの感染者数は9.72人と、沖縄県に次いで全国で2番目に多くなっているということです。

岩国市長 基地関係者の感染経路の情報提供 国や米軍に要請

山口県岩国市の福田良彦市長は4日の会見で、去年の12月後半から市内で新たな変異ウイルスオミクロン株を含む新型コロナの感染が急激に拡大しているとして、感染の早期発見のために臨時の検査会場を開設していることを説明しました。

そのうえで「専門家の分析などから、アメリカ軍基地の従業員からオミクロン株の感染が市内に広がった可能性が高い」と述べ、国やアメリカ軍に対して、基地関係者の感染経路の情報提供やマスク着用の徹底、それにゲノム検査などを速やかに行うよう要請したことを明らかにしました。

また岩国市は感染拡大を受け、今月9日に予定していた成人式を当面延期しました。

広島県 “米軍岩国基地の感染拡大が影響” 対策徹底など要請

山口県岩国市にあるアメリカ軍岩国基地で新型コロナウイルスの感染が拡大し、広島県の感染状況にも影響を与えているとして、広島県は4日、岩国基地などに対し、情報提供を適切に行うことや感染防止対策の徹底を要請しました。

広島県では先月末以降、感染が急拡大し、岩国市との関連が強く疑われるケースが多く確認されているということです。

このため、広島県は4日、大規模な感染が発生しているアメリカ軍岩国基地の司令官とアメリカ大使館の臨時代理大使に対し、感染拡大の原因を速やかに究明し、感染が確認された人の感染経路や行動歴などについて情報提供を適切に行うことやマスクの着用など、感染防止対策を徹底するよう要請しました。

米海軍横須賀基地 マスク着用徹底など感染予防対策強化を指示

神奈川県横須賀市のアメリカ海軍横須賀基地は、12月30日に基地関係者75人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたことを受け、5日に基地関係者に対し、マスクの着用徹底など、感染予防対策の強化を指示しました。

12月30日に軍人など、基地関係者75人の新型コロナウイルスへの感染を確認したと発表したアメリカ海軍基地は5日、リッチ・ジャレット司令官名で基地関係者に感染対策の強化を指示しました。

具体的には、
▽ワクチン接種の有無にかかわらず、基地内の施設の中でマスクを着用することや、
▽イベントに参加する場合、人数を10人もしくは、2家族までに制限することなどを求めています。

横須賀市の市長室は「基地内での感染拡大の防止を徹底してほしい。今後の対策についても注視していきたい」とコメントしています。