ページの本文へ

NHK熊本WEB特集 クマガジン

  1. NHK熊本
  2. 熊本WEB特集 クマガジン
  3. 【今日も完食!グルメ旅 第9回】稲塚貴一アナが食べ歩き

【今日も完食!グルメ旅 第9回】稲塚貴一アナが食べ歩き

タコなのにブタ!?ぶたあえ
  • 2023年09月15日

稲塚貴一アナウンサーが熊本県内各地を食べ歩き、
地域や人の魅力に迫っていく「今日も完食!グルメ旅」
今回は天草市有明町で、とれたての新鮮なタコを使った漁師町の伝統料理をいただきました。

天草市有明町は、皆さんご存じ “タコの町” 

今回 料理を教えて下さる、吉田裕美子(よしだ・ゆみこ)さん
この漁師町で生まれ育ち、海とともに生きてきました!

稲塚アナ

地元の伝統的なお料理を 教わると聞いたんですけど、
何という料理ですか?

吉田さん

ぶたあえ」です。

 え・・・タコと思ったら「ぶた」ですって・・・? 

そうなんです!
天草では昔、ぶたが手に入りにくかったので
代わりにタコを使って、この料理を作ったんだそうです。
だから「ぶたあえ」という名前が残ったんですね!

吉田さん

天草は、大体ぶたあえに タコを入れて

稲塚アナ

「ぶたあえ」だけど、ぶたは入ってなくて タコが入っていると?
ちょっとお肉だと思って楽しみにしてたけど・・・(笑)
タコもおいしいから!

というわけで、タコを調達するため 近くの港へ!

稲塚アナ

このタコは どの辺にいたんですか?

漁師さん

これはそこら辺に…ここから1キロくらい。
港の中にもいますよ。

とれたての新鮮なタコを、私も触ってみました!

稲塚アナ

くっついた!わ〜、ズッシリ重いですね。

この イキのいいタコを使って、調理開始でーす!

調理開始!

まずはタコを湯がいていきます。

足の先からゆっくりと入れます!
吉田さん

これ、「殺し」を入れたばっかりで

稲塚アナ

「殺し」って なんかちょっと(笑)
そうですね、締めて・・・

吉田さん

こっちではみんな、「殺しを入れる」って言います。

そして10分ほど湯がくと この通り!

ぷるぷる ぷるぷる

続いて、ぶたあえに欠かせない なすの下ごしらえ。

稲塚アナ

自家製ですか?

吉田さん

自家製をもらってきました!

なすだけでなく、ピーマンもたまねぎも すべて地元産なんだそうです。

ゆであがったタコに 包丁を入れると・・・

稲塚アナ

弾力があって 歯ごたえが楽しみ!
たこがまだイキイキしている!

いま ひとくち食べていいですか?

吉田さん

いいですよ。

お〜!!ぷりぷり すごい!おいしいです! かむと押し返しますね!

稲塚アナ

こういうものを 地元では召し上がるんですね~
ちょっと うらやましいですね!


ここから、下ごしらえした野菜とタコを強火で炒めていきます。
みりんをたっぷり入れて、砂糖も多めに!

さらに 手作りみそを溶かしながら、じっくり煮込んでいきます。
熱々のうちに早く食べた~~い!

いただきます!

目の前には タコづくしのごちそうが並びました!
まずは 何といっても、ぶたあえから。
熱々で ぷりっぷりのタコ、いただきま~す!

おいしい!思ったより ちょっとスパイシーですね。みその風味が。
タコが これだけ熱が通っても、弾力はそのまま!

漁師町の多彩なタコ調理。次は「タコのきんぴら」をいただきます!

ごぼうのシャキシャキとした歯応えと、タコの弾力がしっかり!
存在感。ここにいるぞって。

吉田さん

この辺では、干しタコを入れないと
きんぴらじゃないって言われるんですよ。

稲塚アナ

困る〜どんぶり飯が欲しくなる〜。

さらに みそと干しタコを 2~3時間じっくり炒めて作った「タコみそ」 

濃厚なみその風味と、タコのうま味がしっかり出ていますね。合う!

吉田さん

白ごはんに合うんですよ。

稲塚アナ

これもね、困る〜ご飯がいけて困る~。

思い出の味

こうした料理を作るたびに、 吉田さんはいつも、家族との思い出がよみがえるといいます。
父・卯市(ういち)さんと囲んだ にぎやかな食卓。 
そこにはいつも、タコ料理がありました。

そんなお父さんも、晩年は食道がんを患い、大好きなタコが食べられなくなりました。

吉田さん

自分が作った食事を 食べさせてやりたかったなぁと思うんですよ。
いま、食べさせてやりたいなと思うんですよね。

稲塚アナ

裕美子さんにとって「ぶたあえ」って、単なるお料理以上の意味が?

吉田さん

ありますよ。本当に。

家族との思い出の味を 多くの人に知ってもらいたい。
それが吉田さんの願いです。

吉田さん

だから「ぶたあえ」と言われなかったら 取材を受けなかったです。
やっぱり 「ぶたあえ」をずっと皆さんに伝えていきたいな ということで、
今回 (取材を)受けたんです。

稲塚アナ

お父さんも喜んでいますよ きっと。

吉田さん

良かったです。もういい思い出になります。

漁師町に受け継がれてきた伝統の味
吉田さん、ごちそうさまでした!   

ページトップに戻る