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【今日も完食!グルメ旅 第5回】稲塚貴一アナが食べ歩き

“菊池の食材”にこだわり続けて
  • 2023年08月31日

稲塚貴一アナウンサーが熊本県内各地を食べ歩き、
地域や人の魅力に迫っていく「今日も完食!グルメ旅」
今回は菊池市を訪れ、地元の食材にこだわった絶品料理をつくる
86歳のパワフルなおばあちゃんに出会いました。

今回の舞台は、菊池市に 5月にオープンしたばかりの こちらのカフェ。
地元の人たちが交代で料理を出す “シェアキッチン”です。

今回 料理を教えてくださるのは、 
86歳の三池哲子(みいけ・てつこ)さんと 83歳の和博(かずひろ)さん。 
毎月、シェアキッチンで料理をふるまっています。

食材は、いつもお二人が大切に管理している 家庭菜園で調達します。
無農薬のトマトに、もぎたてのきゅうり、

なんと きくらげ までとれるんだそうです!恐れ入りました~。

“菊池の食材”にこだわって

さらに山や川にも足を運び、食材を調達する哲子さん。
地元・菊池の食材にこだわってつくる自慢の料理です。

きゅうりの一夜漬け
きくらげと たけのこのきんぴら
稲塚アナ

かにも?

哲子さん

八方ヶ岳 ご存知ですか? 
あの登山道路の中間まで行ったらね、
雨が多いと、かにが ごそごそ歩きよっとですよ。
それを捕まえて どっちが速いかで!

稲塚アナ

かにが速かでしょう!(笑)

哲子さん

速か~!もう3匹一緒に出てきたら、どっちも捕れない。

今回は、とっておきの料理 「さんきらだんご」の作り方を教えてもらいます! 

さんきら」とは、「サルトリイバラ」と呼ばれる植物のこと。
菊池ではお盆になると、この葉っぱでくるんだ だんごを作り、 食べる習慣があるそうです。

稲塚アナ

さんきらだんご?初めてですけど、地元では有名なんですか?

哲子さん

今はもうなかなか家でも作らんでね、みんな頼まれるけど。
その葉っぱが防腐剤で腐らない。

稲塚アナ

保存の知恵ですね!


ということで、サルトリイバラを求めて 菊池の山へ。 

「さんきら」と呼ばれる理由を聞いてみると・・・

和博さん

とげがあるんですよ。だから猿が嫌う。

稲塚アナ

それで が嫌う=さんきら

調理開始!

まずは生地(きじ)づくりから。
米粉と小麦粉を混ぜ、砂糖を加えます。

哲子さん

砂糖は、だんごが いつまでもやわらかいように混ぜます。

さらに水を加えてこね・・・伸ばして、ちょっとずつ ちぎります。

あんこを真ん中に包んで、ギョーザを作るみたいに 合わせます。

ちなみにあんこは、菊池産の小豆(あずき)
2時間じっくり炊いて手作りしているそうです!
哲子さん

ちょっと細長く びっしゃげます!(=つぶす)

稲塚アナ

びっしゃげる!久しぶりに聞いた!ちょっと細長く作るんですね。 

だんごを さんきらの葉っぱで包みます。

和博さん

葉っぱからはみ出る・・・

哲子さん

よかよか、口に入れたらかわらん!

稲塚アナ

そぎゃんですね!(笑)

さんきらの葉で包んだ後、蒸し器にかけて20分ほど待つと・・・あんこのいい~香りが!

稲塚アナ

少し甘い香りがしますね。 

哲子さん

あんこの匂いがしよるでしょ。

稲塚アナ

あんこの匂いと、多分それだけじゃない 葉っぱの香りじゃないですか?
少しお茶のような甘い香ばしい香りがしますよ。

“菊池の食材”にとことん こだわりぬいて作った料理。
自分の大好きな地域の味を たくさんの人に味わってもらうのが、哲子さんの生きがいなんだそうです。 

哲子さん

人に作ってあげるのが好き。
もう さんしょうの佃煮(つくだに)とか、
食べたくても みんなとりに行けないでしょう。
人を喜ばせるのが好きです。

いただきます!

おいしい!
あんこの香りが すごく芳醇(ほうじゅん)で、生地(きじ)が 米粉のモチモチした感じで、
甘味がすごく上品な甘さ。

哲子さん

抑えてますね。あんまり甘くないでしょう。

稲塚アナ

これはね、甘すぎないからたくさんいただけそうです。おいしい!

三池さんご夫婦

喜んでもらえて よかったです。

稲塚アナ

あ、ちょっと まとめるのはまだ早いです。また食べますから (笑)

お盆の時期、さんきらだんごをたくさん作って ご近所に配るのが、
哲子さんの恒例行事なんだそうです。

哲子さん

今はほとんど作られないから、もう隣近所も
仏さんがおられるところをみんな作って配ります。
パックに5個入れて、「仏さんにだけよ」って言って。

稲塚アナ

もらった方はどんなことをおっしゃいますか。

哲子さん

もう毎年食べられるけん、仏さんが喜んで安心しとるって。

さらに、自慢の山の幸もいただきました! 

たんぽぽの葉っぱ、初めていただきます。

哲子さん

何も味がせんでしょ?

稲塚アナ

何も味がせんでしょって!僕は今から味を言おうとするのに(笑)
でも香ばしいのと ほんのり青葉の苦味があって。

そして さわがにの甘露煮。かにちゃん、甘くて香ばしい!

稲塚アナ

これだけ地元のものを豊かに、おいしく料理されて、
普段からこういうもの召し上がっているんですか? 

和博さん

そうですね。ほとんど毎日。

稲塚アナ

昔からご存知でした?

和博さん

いや、一緒になってから覚えました。

稲塚アナ

そうですか。哲子さんに地元の良さ、
豊かさを教わった形ですか。
こんなにおいしいものが たくさんある地元を
どんな風に思っていらっしゃいますか? 

哲子さん

幸せですね。熊本で菊池が一番幸せだと思います!

ふるさとへの思いが たっぷりつまった絶品料理。
哲子さん、おいしかったです。ごちそうさまでした!

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