湾岸諸国、韓国とFTA締結 経済・貿易関係の強化狙う
12月28日、サウジアラビアなどペルシャ湾岸の6カ国が加盟する湾岸協力会議(GCC)と韓国は、ソウルで自由貿易協定(FTA)に署名した。写真は2021年1月、サウジアラビアのアル・ウラで撮影(2023年 ロイター/Ahmed Yosri)
[ドバイ 28日 ロイター] - サウジアラビアなどペルシャ湾岸の6カ国が加盟する湾岸協力会議(GCC)と韓国は28日、ソウルで自由貿易協定(FTA)に署名した。
聯合ニュースによると、韓国は液化天然ガス(LNG)など約90%の品目の関税を、GCCは76.4%の品目の関税をそれぞれ撤廃する。GCCはさらに4%の品目の関税を削減する。
声明によると、FTAには製品・サービス貿易、政府調達、中小企業間の協力、税関手続き、知的財産などが含まれる。
GCCは経済多様化や新たな収入源の確保を目指しており、貿易交渉を加速させている。
GCCは今年、パキスタンともFTAを締結。中国とも交渉を進めているほか、日本とのFTA交渉も再開した。英国とのFTA交渉も進んでいる。
ロンドンのシンクタンク、アジア・ハウスによると、GCCと韓国の貿易は2021─22年に500億ドルから780億ドルに急増。GCCと新興アジア諸国(中国を含む)の貿易は21年の3830億ドルから22年に5160億ドルに急増している。
GCCのブダイウィ事務総長は声明で「湾岸諸国の経済統合と韓国との経済・貿易関係の強化に向けた歴史的な一歩だ」と指摘した。
韓国の安徳根・通商資源相も「貿易、産業、エネルギーの相乗効果を最大化できる」と、今回の合意を歓迎した。