「トピックニュース」は、実篤記念館の事業活動をご紹介する記事で、
過去に館報『美愛眞』に掲載されたものを、再編集し掲載しております。
*日程や名称、執筆者の肩書きは、発行時のものです。
武者小路実篤記念館のある地元、調布市仙川が舞台となり、武者小路実篤が「新しき村」へ托した思いをひとつのきっかけとして、調布市せんがわ劇場で〈交響詩劇「わが町、せんがわ」〜サネアツさん〜〉の公演が10月に開催されます。
この公演は、調布市せんがわ劇場が主催する昨年の「わが町せんがわ〜小さな劇場の物語」に続き、市民参加演劇公演の第2弾となります。舞台の出演者、音響や照明スタッフを募集し、10月の公演に向けて、さまざまなワークショップや講座などを開催し、準備が進められています。
その最初には出演者やスタッフが朗読・舞台のワークショップで二ヶ月間、12回にわたり表現力や実際の舞台の経験を積み重ね、6月27日には、その成果発表会が開かれ、武者小路実篤の「友情」「真理先生」が朗読されました。
当館では公演に向けて、武者小路実篤に関するさまざまな情報提供、キャストやスタッフの方に実篤を知ってもらう機会として開かれた講座などの講師を担当し協力しております。7月7日に開催された講座「実篤さん」では、前半にビデオや画像を見ながら実篤の生涯や作品、人柄などを解説した後、実篤公園や記念館を訪れ、実際に暮らしていた邸宅などを見学し、実篤がいた空間を体感し、個々の〜サネアツさん〜へのイメージを膨らませる機会となりました。
さらに、夏休みにはキャストや一般の小・中学生を対象としたワークショップ「サネアツ探検隊」(8月22日開催)の講師も担当し、公演中の会場では、実篤の生涯や新しき村を紹介する写真の展示にも協力いたします。
この舞台には、「武者小路実篤」という人物は登場しません。「せんがわ」の町で実篤が求めた思い〜個性を尊重し、人を愛する〜を身近に感じ、若き世代へ語り継いでゆこうというメッセージが込められています。
現代の人が、実篤作品や人物に触れ、どのように理解されるのか、世代を超えて、時代を経ても変わらぬ思いを、舞台でどのように表現されるか、いまから公演が楽しみです。
(5頁には、作・演出の末永明彦氏によるコラム「泉」への寄稿があります。あわせてご覧下さい。)
開 催 日 | : | 2012年10月12日(金)〜14日(日) |
開演時間 | : | 12日(金)午後7時 13日(土)午後2時・6時30分 14日(日)午前11時・午後3時 (開場:開演30分前) |
全席指定
一般:2000円(割引:調布市民1800円ほか有)
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