俳優・村田雄浩さん、NARAHAアンバサダー就任 復興を後押し

 
NARAHAアンバサダーに就任した村田さん(前列中央)

 映画やドラマ、舞台で活躍する俳優村田雄浩(たけひろ)さん(63)が5日、楢葉町の情報発信や復興を後押しする「NARAHAアンバサダー」に就任した。任命式が同日、町役場で行われ、村田さんは「子どもたちと一緒に朗読をしたり、読み聞かせをしたりと表現の部分で関わりたい」と抱負を語った。

 村田さんは東京都出身。母方の祖父が本県出身で、小学生の頃に家族や親戚と本県を訪ね、猪苗代湖や野口英世記念館を観光した思い出がある。「福島の雄大な自然を見て、子どもながらに落ち着いた気持ちになったのを覚えている」と振り返った。仕事で本県にたびたび足を運んでいるが、プライベートでは2019年に東京電力福島第1原発を視察した。「廃炉作業や処理水のタンクが並ぶ光景が印象深い。東電や地元の人と話す機会があり、両方の思いを知った」という。

 復興に向け「子どもたちの存在が一番気になる。将来、子どもたちが古里をどう感じるのか」と子どもたちを気にかけ「大きくなった時に思い出になるよう私にできることはしたい。楢葉に人が集まるように支援できれば」と意気込んだ。

 松本幸英町長が村田さんに任命書を手渡した。就任を仲介したコドモエナジーの岩本泰典社長のほか、俳優でSORIFA代表の洪明花さん、映画プロデューサーの宮本広輔さんらが同席した。