旅の醍醐味のひとつといえば、その土地の郷土料理が楽しめること。
筆者もアメリカ・テキサス州に移住してから、日本とは違った料理に興味津々でした。
テキサスの郷土料理のひとつ「テックスメックス料理」
カウボーイからの発想でステーキのイメージが強いテキサスですが、実は1番人気の料理が「テックスメックス料理」です。テキサスとメキシコという意味の「テックスメックス(Tex-Mex)」。
タコスやナチョス、チリコンカーンなどで有名なメキシコ料理の一部と見なされることが多く、共通の料理や材料も多いのですが、著者はテックスメックス料理はアメリカの郷土料理のひとつだと思っています。
この郷土料理を味わってもらいたくて、ゲストが来るとテックスメックスレストランへお連れしています。ライムが多く使われていますが酸味は強くなく、辛いペッパーを使った料理はごく一部です。チキン、コーン、トマトなどなじみのある素材を使った料理が多いので日本人の口にもとても合うと思います。
メキシコ料理とテックスメックス料理の違い
テキサスは1845年のアメリカ併合以前はメキシコ領だったため、メキシコ文化の影響は大きく、料理にもそれが反映されています。細かい違いはいろいろあれど、メキシコ料理とテックスメックス料理の大きな違いは2つ。
ひとつ目は、粉ものの材料の違いです。例えば、日本でも知られてきたトルティーヤですが、メキシコ料理ではトウモロコシの粉のコーントルティーヤが、テックスメックスではフラワー(小麦粉)トルティーヤが主に使われます。
2つ目は、テックスメックスでは牛肉がよく使われること。メキシコ料理ではあまり使われないのですが、テキサスで入手しやすい牛肉がメキシコ料理の中に入り込んでいったようです。
テックスメックスの人気メニュー、ファヒータ
そうして生まれたのがファヒータ(Fajita)です。「小さな細長いもの」を意味するこの料理は日本からのゲストに特に好評を得ています。
定番はビーフ・ファヒータです。ライム汁、クミンなどを入れたマリネ汁に長時間つけた牛肉、玉ねぎ、ピーマンを細長く切ってグリルし、サルサやワカモレ、サワークリームなどと一緒にフラワートルティーヤで巻いて豪快に食べます。牛肉以外にもチキンやシーフードも選べます。具が選べる手巻き寿司のような感じでしょうか。
ライムの酸味が程良くしみた肉や野菜に新鮮なサルサやワカモレをたっぷり加えて食べると、いくらでも食べられる美味しさですが、デザートも忘れてはいけません。
デザートにはフランをお勧めします。いわゆるカスタードプリンなのですが、日本のものより少し固めで濃厚な甘みがあります。
お酒はマルガリータで決まり
ファヒータと一緒に楽しみたいお酒が、マルガリータです。
テキーラベースのマルガリータは飲みやすさから女性にも人気で、地元ではパーティに欠かせないお酒のひとつです。
レストランではグラスの縁に粗塩がついて出てくることが多く、塩をなめながら飲むとカクテルの甘さと混ざってとても美味しいのです。塩と一緒にマルガリータを楽しみたい時は、ストローは使わず、グラスを回しながら飲むといいでしょう。
東京でも楽しめるテックスメックス料理
東京にも、本格的なテックスメックスが食べられるレストランがあります。「ゼストキャンティーナ」、「アメンロ・ラ・フィエスタ」、「エルトリート」などはメキシコ料理店ですが、テックスメックスのメニューも楽しめます。
気になった方はぜひ味わってみてください。
(ぬえよしこ)
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