サラリーマンの副業。注意すべき点とは?

サラリーマンの副業。注意すべき点とは?
国税庁による平成27年度民間企業の給与調査結果で、サラリーマンの平均年収は420万円と発表されました。ここから税収が引かれると手取りは300万円台となり、車を買うのも一苦労。マイホームなんて夢のまた夢、と思う方も多いのではないでしょうか。 そこで1つ考えとして出るのは副業。今や多種多様な副業モデルが生まれています。今回、副業を考えるサラリーマンが注意すべき点についてお伝えします。
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副業する人に開かれた時代がやってきた

2016年2月に副業に関して大きなトピックスがありました。製薬会社のロート製薬が「社外チャレンジワーク」という制度を打ち出し、条件付きで社員の副業を奨励したのです。この内容は瞬く間に世間に伝わりました。

それ以前からも、日産や富士通などで副業奨励に関する発表がありましたが、今回の報道で全国的に副業に対する機運が高まり、副業を考えている人に大きな追い風が吹いたと言えるのではないかと思います。(参照:なぜ大手企業は「副業」を解禁するのか?|THE21online)。

では副業にはどんな種類があって、始める際にどんな注意点があるのでしょうか?

「副業」と聞いて、新聞配達などのアルバイトを思い浮かべる方もいれば、フリーライターやデザイナー、楽曲作成などをサラリーマンをしながら副収入を得る仕事を副業と考える方もいらっしゃると思います。

今回は、サラリーマンの副業に関する注意点と選択の仕方についてお話したいと思います。

副業を始める。でも不安なことだらけ

実際に「副業を始めましょう」と言ってもすぐに始められるものではなく、何から手を付けたらいいのかが分からず、不安になりますよね。では最初に副業を始める前に考えるべきポイントを整理してみましょう。

まずは自分にあった副業は何があるかを考えます。その考えをめぐらすには、自分にはどんなスキルがあるかを確認することが必要です。

体の丈夫さには自信がある、パソコンが得意、文章を書くのが好き、など自分の特徴から探っていくことが良いと思います。体が丈夫であれば肉体労働も可能でしょうし、パソコンが得意ならデータ入力、文章が書くのが好きなのであればライティングといった形で副業を選ぶことができます。

次に副業を行なう上で、自分の周囲の環境を把握することが大切になります。環境を把握する為に、次の2つの注意点について確認していきましょう。

副業で注意すべきこととは

その1 環境の確認・整備

副業を始める際、何よりも最初に会社の就業規則等に違反しないかを確認してください。会社の総務や人事部などに確認することをお勧めします。

場合によっては違反行為で解雇というケースも考えられます。副業禁止であれば無理に事を起こさないことが良いかと思います。

納税を別にすれば、とか、収入をいくらまでにすれば会社にはバレない、という話も聞きますが、絶対ではありませんのでご注意ください。必ず確認してください。

次に、家庭環境です。家族に副業を行なう意義を伝え、家庭への負担をしっかりと話し合うことが必要だと思います。せっかく家族を幸せにする為に副業しても家庭が崩壊しては副業を行なう意味がありません。

ネット中心としたフリーライターやデザイナーなどであれば在宅も可能ですが、アルバイトで外に出て副業する場合には、特に家族と相談が必要だと思います。

中には土日限定で、スポーツの審判員や結婚式出席代行などといったユニークな副業もあるので、環境に合わせて探してみるとよいと思います。

その2 納税への対処


副業でも立派な収入になるので、当然納税をしなくてはなりません。納税対象となる項目には何があるのでしょうか?下記に示します。

  • 本業(会社)での収入⇒給与所得
  • 個人事業主⇒事業所得
  • 不動産関係の副業⇒不動産所得
  • 株や金融⇒譲渡所得
  • フリーマーケットやアフィリエイトなど⇒雑所得

本業での給与所得に関する確定申告は会社の経理課で対応をしてくれることが多いと思います。一方、副業の場合は自分で確定申告をする必要があり、副業でどんな仕事を行なうかによっても条件が違いますので注意が必要です。

国税庁では以下のような方が副業での確定申告が必要な人としています。

1.給与を1か所から受けていて、他の所得金額が年20万円を超えている。
2.給与を2か所以上から受けていて、年末調整をしていない給与を含む所得金額の合計が、年20万円を超えている。(※給与所得の収入金額の合計から、所得控除を引いた金額が150万円以下で、その他の所得金額の合計が年20万円以下の場合、確定申告は不要です。)

(参照:確定申告が必要な方|国税庁

ただし、確定申告が不要な場合でも住民税の申告が必要な場合があります。例えば、給与所得を受ける勤務先から給与支払い報告書が提出されていない場合です。詳しくはお住まいの市区町村にお問い合わせください。

確定申告を怠ると、場合によっては脱税と判断されることもあります。その場合、大変な税額が発生する場合もあります。実際の確定申告では、都道府県で説明会なども行なっていますのでそこに出向き、正しい確定申告を行なうことをお勧めします。

仕事の品質を上げるために副業を

サラリーマンが副業を始める為の考え方や注意点が伝わりましたでしょうか。

大手がなぜ副業を認めるかという背景には、社員のマルチスキル(多能工化)を期待しているということが挙げられます。マルチスキル(多能工化)とは自分に与えられた仕事以外にの仕事能力を身に着けることです。

英語の翻訳を副業にしてスキルを鍛えれば、英語圏でのセールスや技術に関する意見交換などに対応できます。フリーライターを副業とすれば、要点をまとめて記事を書くことでプレゼン能力のアップも期待ができると思われます。

このように個々の能力上昇が会社の利益につながると考えているからです。

しかし、副業にのめり込み、本業をおろそかにしてはいけません。あなたが副業としている仕事で独立するのであればよいかと思いますが、基本は会社の仕事です。本業の効率が上がる副業を選ぶことがベストだと思います。

様々な経験をし、多くの技量を持つあなたであれば、その技量をフルに生かして自分を成長させる。そして会社で必要となる人員として評価されることが、サラリーマンの副業として最大のメリットだと私は考えます。

対価は頑張った自分へのご褒美です。そこで得た物でさらなるスキルアップを目指していこうではありませんか。一歩踏み出せばそこに夢のある世界が広がると思います。ぜひとも重要な部分に注意して副業を考えてみてください。

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