イカの胴に空気を入れて膨らませる鞍岡さん(宮津市漁師・鞍岡商店)

イカの胴に空気を入れて膨らませる鞍岡さん(宮津市漁師・鞍岡商店)

 京都府宮津市の代表的な土産物の一つ「徳利(とっくり)いか」が生産のピークを迎えている。気温と湿度が低いこの時期が最適といい、市内で唯一手掛ける鞍岡商店(同市漁師)では店主の鞍岡義行さん(53)らが作業に追われている。

 徳利いかはスルメイカをとっくりの形状に加工したもので、熱かんを注ぐとイカの風味が移る。火であぶれば酒のつまみとして楽しむこともできる。
 この日は日本海で取れたスルメイカ約150匹の足などを取り除き、胴に空気を入れて膨らませた。1日干した後、胴の先端部分を内側に入れて底を作り、更に2日乾燥させる。耳はおちょこになる。
 例年並みの7千~8千個を出荷する予定で作業は4月ごろまで続く。同商店のほか市内の土産物店などで900円前後で購入できる。鞍岡さんは「いつもの熱かんとの味の違いを楽しんでもらえたら」と話している。同商店0772(22)2778。