川原崎哲也。

 この名前を聞いて、ピンときた人は相当な高校野球ファンだろう。2005年からNHKのテレビ・ラジオの高校野球中継で解説を務め、穏やかな口調と球児目線の温かいコメントでお茶の間に高校野球の魅力を伝えてきた。63歳になった今年、NHKの内規で解説を退くことになった。最後に担当したのはこの春の選抜高校野球大会の決勝戦。

 テレビの中継の最後に「19年間ありがとうございました」とあいさつをすると、インターネット上では「残念」「お疲れさまでした」といったねぎらいとともに「名解説者の退任に寂しい思いがする」といったコメントがあふれた。

 川原崎さんは京都府立嵯峨野高(京都市右京区)から関西学院大に進み、社会人野球の三菱自動車京都で投手、外野手として活躍。3年間監督も務めた。野球の現場を離れた後は社業に専念し、…

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