共同配送による一納品一便化で
物流版三方よしを未来につなげる

2024年問題解消を目指す電材プラットフォーム開設

春日部に開設した首都圏電材プラットフォーム。十分なスペースで仕分けが行われています

物流業界は慢性的にドライバーの人手不足や高齢化という課題を抱えています。さらに2024年4月には、労働基準法改正による残業時間の上限規制が物流業界にも適用されるため、従来通りの配送サービスを維持することがさらに難しくなると言われています。とりわけ電材業界に関しては、約10年前から商流と物流が分離し代理店を経由せずにメーカーから現場に直送することが増えたため、少量多頻度化で物流効率が低下しています。

コイズミ物流では、こうした課題解決のためにプロジェクトを立ち上げ、協力会社様でもあり、東京・埼玉・神奈川県内で他社の電材商品も扱う東京ユニオン物流株式会社様に共同配送を打診、2022年7月、春日部に首都圏電材プラットフォームを開設しました。

「電材業界の配送ではトラック1台当たりの積載率が下がっていたため、人手不足とコスト高騰が大きな課題になっていました。さらに燃料高騰も追い打ちをかけ、このままでは立ち行かなくなるという危機感が高まっていました。その解決策の一つが、同じエリアを運行している他の物流会社との共同配送です。物流の理想である一納品一便化を実現しました。トラックの台数を削減し走行距離も短縮されたことで効率が向上し、朝早く夜遅いという業界の特性がありながら、ドライバーの残業規制をクリアできるようになりました。また、SDGsの観点からもトラックの台数を削減したことでCO2の排出量を年間483トン削減できる見込みです」(馬場)

また、倉庫内作業においても、仕分けのピッキングシステムを導入することで品質とスピードが向上。作業を簡素化し省人化しました。

「一拠点に集約することにより、共同配送のみならず倉庫内作業の効率化も実現し、労働環境が改善されました。倉庫内作業の求人に対し応募者数も増えています。体制を充実させたことで、2024年以降も安定した物流サービスを維持できる目処が立ちました」(馬場)

現在、この事例を全国的に展開し、まずは近畿エリアに電材プラットフォームを開設する準備を進めています。物流業界が抱える課題解決とお客様のニーズに応えるため、コイズミ物流の挑戦はこれからも続きます。

イメージ ピッキングシステムを導入し、仕分け作業の効率化を推進
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Customer Voice
  川﨑 和夫 様
東京ユニオン物流株式会社
取締役社長
川﨑 和夫 様

首都圏電材プラットフォームの開設と共同配送の実現により、ドライバーの人手不足による長時間労働の解決に大きな一歩を踏み出すことができました。まだ一都二県ではありますが、先駆けとしてさらにこの事例をブラッシュアップさせ、コイズミ物流さんのネットワークで全国に展開し、物流業界全体に寄与する取り組みにしていくことを期待しています。

馬場 信吾
[プロジェクト担当]
コイズミ物流株式会社
馬場 信吾