堀内正美さん

 浪人した僕は、予備校に通うフリをして、毎日のように新宿を彷徨(さまよ)った…。新宿駅前広場には、肩まで髪を伸ばした若者がたむろしている、何を隠そう、御多分に漏れず僕の髪も肩まで伸びて。