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関西向けコンビニおにぎり 兵庫産味付けのり席巻

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更新日:2017年05月15日

  • 兵庫県産の味付けのりを使用した、セブン-イレブンのおにぎり=大阪市中央区

 コンビニ大手「セブン-イレブン」が、昨秋から兵庫産の味付けのりを使ったおにぎりを関西で販売し、人気を集めている。「焼きのり」が主流の関東に対し、「味付けのり」を好む関西の文化に合わせた試み。ノリの一大産地・兵庫産であることも強く打ち出しており、関西人の心をくすぐったようだ。(金山成美)
 「転勤で初めて関西に来て、味付けのりが多く食べられていると知り驚いた。店舗からの要望も多かった」と商品開発を担当したセブン-イレブン・ジャパンの林和泉さん(37)。マーケティング調査をすると、関西では「ご飯のお供」にする商品の消費が高く、味付けのりもその一つだと分かった。
 この“出合い”がきっかけとなり、味付けのりおにぎりのプロジェクトが始動した。
 原材料はこれまで有明産を多く使ってきたが、「生産者とお客さまが近づける」と、地元の一大産地である兵庫産を選んだ。口溶けのよい九州の有明産に比べ、黒くてしっかりしている兵庫のりの特徴を踏まえ、味がしみこみやすいよう針で全体に細かな穴を開けた。
 さらに、手がべたべたしたり、フィルムにくっついたりする味付けのり問題の改善にも取り組み、調味液を手が触れる表側はさらっと、ご飯側は濃くし、「関西なじみの味」を完成させた。開発を手掛けたのり製造卸販売の高岡屋(東京)取締役加工部長業務部長の菅原康之さん(45)は「兵庫のりのよさを生かした地産地消商品になった」と話す。
 ラッピングフィルムには「兵庫県産」「味付けのり」と書いてPR。ツナマヨネーズ、焼鮭、辛子明太子、エビマヨネーズの定番4品に加え、時期ごとに1~2種類を販売している。昨年10月から関西2府4県の約2500店舗で発売したところ、味付けのりおにぎりの売り上げが2桁%の伸びを記録。現在では関西の店舗で味付けがおにぎりの半数を占めるようになっているという。
 林さんは「生産者とお客さまが近づくことで生産者の自信につながり、食べた人が喜んでくれたらうれしい。のりのおいしさも感じてもらえたら」と話している。
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 兵庫県内のノリ生産量は2015年度、全国2位の約15億枚で、約2割のシェアを占め、額にして約158億円を出荷している。重りと浮きでノリ網を固定して育てる「浮き流し式」で養殖する瀬戸内産は、しっかりとした葉を付けるのが特徴で、「支柱式」の有明産は柔らかいノリが採れる。

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